15.6型×2画面の折りたたみ式モバイルディスプレイ「PTF-M156DS」を試す 3年メーカー保証が魅力:モバイルディスプレイの道(2/3 ページ)
プリンストンから、15.6型のディスプレイを上下に連結させた「PTF-M156DS」が発売された。実機を早速試してみた。
2画面を1つの大画面とみなして使うモードにも対応
では実際に使ってみよう。今回の検証はWindows 11搭載PCを用いてUSB Type-C接続で行っており、それ以外の環境では可否が異なる場合があるので注意してほしい。
接続に用いるポート類は、ボディー背面のやや盛り上がった部分の左側面にある。ボディーからは一段奥まった位置にあるため、ノートPCの真横に並べた場合もケーブルが干渉しづらいのは利点だ。
さて、本製品のような2画面を連結させたディスプレイは、複数の表示モードを備えるのが一般的だ。1つは、上下をそれぞれ別の画面とみなして表示するモードで、ノートPCと合わせて3つの画面をバラバラに使う場合もあれば、プレゼン用途などで本製品を山折りにし、背中合わせの2画面でミラー表示をさせるという使い方もある。
もう1つ本命となるのは、2画面を合わせて1つの大画面とみなして使うモードだ。15.6型が2つ連結された状態になることから、実質的に20.5型の巨大な画面として利用できる。
本製品はこのいずれの表示方法にも対応しているので、さまざまな利用環境で使用可能だ。表示モードの切り替えはWindowsのディスプレイ設定から行うが、2つの画面を1つの大画面として使う場合のみ、本体右側面にあるボタンを押して切り替える。これらはワンプッシュですぐに切り替えられるため、こまめに表示モードを変更する場合でもストレスにならない。
特に使い始めて最初のうちは、さまざまな表示モードを試しつつ、自分に適した表示がどれかを探ることになるので、物理ボタンですばやく切り替えられるのはありがたい。また、OSDメニューの中にも切り替えを行うためのメニューがある。
今回は未検証だが、本製品はMacでの利用にも対応しており、2画面モードを利用する場合はMacに接続した時点で本製品に内蔵されたUSBディスプレイソフトウェアがダウンロードされる設計になっている。別途インターネットからソフトウェアをダウンロードしなくて済むのは手軽だ。
1つ気をつけたいのは、設置は縦置きが前提となることだ。横置きも不可能ではないが、背面スタンドは完全な垂直でしか立てられない上、外付けのスタンドを使おうにも、スタンドを完全に閉じるとポートをふさいでしまってケーブルがつなげないため、中途半端な畳み方で使わざるを得ない。基本的に横置きは難しいと考えておいた方が、がっかりせずに済むだろう。
この他、本製品は2基のUSB Type-Cポートを使ってのパススルー充電にも対応している。試しに付属の充電器(最大出力65W)を接続したところ、ノートPCからは45Wの充電器が接続されていると認識された。本製品をバスパワーで使用すると輝度が制限される上、速いペースで電力が消費されるので、この付属充電器か、外部のUSB Power Delivery(PD)充電器を併用するのがベターだろう。
続いて、OSDメニューについて見ていこう。OSDメニューは本体の右側面によるボタンを使用して操作する。ボタンは上下ボタンと電源ボタン、および戻るボタンの3つで、上下ボタンはメインメニューをスキップして明るさと音量を調整できる。戻るボタンは「接合モード」切り替えとの共用で、直感的な操作を可能にしている。
メニューの項目や操作方法は概ね一般的な内容で、前述の2画面を1つの画面として使用する接合モードや、Macで2画面モードを使用する「Mac拡張」などのメニューが特徴的なことを除けば、一般的な内容となる。ちなみにメニューのデザインは、サンコーおよびアイティプロテックの製品と全く同じだ。
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