M4搭載「Mac mini」はウソのように小さい偏愛系パソコン モバイル環境でのポテンシャルを探る(4/4 ページ)
フルモデルチェンジとなったM4搭載Mac miniは、小型PCとしてさまざまな活用法が広がった。林信行氏がアレコレ試したところ……。
Apple Vision ProをMac miniのファーストディスプレイとして接続する方法
当初、今回の原稿はApple Vision ProはMac miniのファーストディスプレイとしては使えないとして提出していた。しかし、編集担当者から利用例があるとの報を受けて調査を続けたところ、確かにMac miniをApple Vision Proのファーストディスプレイとして使うことが可能であることを確認できた。
とはいえ、これはかなりイレギュラーな使い方になることをあらかじめお伝えしておきたい。
MacにApple Vision Proを仮想ディスプレイとして接続する際、Macで必要な設定が4つある。
- Wi-Fiをオンにすること
- Bluetoothをオンにすること
- Appleアカウントにサインインすること
- Macのロックを解除すること。
1と2は簡単だが、3と4が問題になる。いや、あらかじめAppleアカウントの設定をしておけば、Macのロックを解除さえすれば自動的にAppleアカウントにもサインインされるので、正確には4番が問題になる。
Macにディスプレイがつながっていない状態でも、間違わずにロック解除用のパスワードを入力するか、Magic KeyboardのTouchID認証をすればロックが解除できると思うかもしれないが、残念ながらそうはならず、Macは一度、ロック画面を表示してからでないとパスワードやTouch IDを受け付けないようなのだ。
ここで、パスワード入力なしでMacを起動する自動ログインという機能があることを思い出した(「設定」の「ユーザーとグループ」から設定)。ただし、ここでもう1つ注意する必要がある。Macのストレージ上の情報が盗まれないようにFile Vaultという暗号化設定をしてしまうと、この自動ログインが利用できなくなってしまう。
つまり、Apple Vision Proをファーストディスプレイとして使う場合は、
- Macの初期設定時にFile Vaultの暗号化を行わない
- アカウントの自動ログインを設定しておく
の2つを事前に行っておく必要がある。
この状態で設定したMac miniを起動すると、一度もディスプレイに接続することなく、確かにApple Vision Proから仮想ディスプレイを利用ができた。
繰り返しになるが、この設定は、あなたのAppleアカウントでログインしたMac miniをパスワードもストレージの暗号化もない無防備な状態で利用することになるため、試す分にはいいが、お勧めすることはできない。
ぜひとも、Appleルにはこんな危険を犯さないでもApple Vision Proをファーストディスプレイとして利用できるよう、OSのアップデートをしてほしいところだ。
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