実売1万4980円の破格プライス! マグネットで取り付けも簡単 スマホで応対できるドアベルの新モデル「Ring Battery Doorbell」をチェックした:山口真弘のスマートスピーカー暮らし(2/4 ページ)
Amazon傘下のRingから、ドアベルの新モデル「Ring Battery Doorbell」が発売された。従来モデルや上位モデルと比べてみた。
バッテリーは交換型ではなく内蔵型を採用
マグネット吸着による、スチール面への設置の流れを見ていこう。手順としては、まずマグネット内蔵のベース部を吸着させ、そこに本体をはめ込む格好になる。詳しくは下記の動画を参照いただきたいが、マグネットはかなり強力で、スチール面に近づけると「バチン」と音がして吸着し、その後は横方向にずらすのも困難だ。
とはいえ、ネジ止めと比べると盗難などに対する脆弱(ぜいじゃく)さは否めない。そこで本製品は盗難に遭った場合、1台に限り無償提供するプログラムを用意している。警察が発行した盗難調書のコピーを盗難から15日以内に提出する必要があるなど相応の手間はかかるが、無料で交換品が用意されるというのは確かに魅力だ。
もっとも、盗難に遭ってから警察に届けを出して書類をそろえて申請し、無料交換品を受け取るまでには相応の日数がかかると予想され、その期間ずっとドアベルなしですごすのは考えにくい。現実的には代替品を買わざるを得ないだろう。また嫌がらせが目的であれば、同じイタズラが何度も繰り返される恐れがあり、そういった場合に交換プログラムは無力だ。そうした特性は理解しておいた方が良いだろう。
ところで、このマグネット吸着のギミックとも関連するのだが、本製品は従来モデルと大きな相違点がある。それはバッテリーが交換不可能な内蔵型へと変わったことだ。
本製品はその名前が示す通りバッテリー駆動だが、これは交換できることを意味していない。本製品の上位モデルであるRing Battery Doorbell Plusや従来モデルは、他のRing製品と共通規格の交換式バッテリーを採用しており、複数個用意して交換することでダウンタイムをほぼゼロにすることが可能だった。
しかし、本製品は充電をするには本体をベース部から取り外し、屋内に持って入って充電を行う必要がある。そのため、充電を行っている間はドアベルとしての機能は停止してしまう。
この仕組みは競合に当たるGoogleの「Google Nest Doorbell(Battery Type)」でも採用されており、スマートドアベルとしては決して特殊ではないのだが、これまでRingのドアベルといえば、バッテリーを複数用意しておけばダウンタイムなしで運用できるというのが大きなアドバンテージだったので、この仕様は首をひねってしまう。
しかも本製品は従来モデルと外観がそっくりで、その仕組みが廃止されていることが分かりづらく、気づかずに購入してしまう人は確実に出るだろう。筆者が知る限り、製品発表時にこの点に大きく触れたニュースは見当たらず、特に従来のドアベルの利用経験があるユーザーほど勘違いしやすいと思われる。運用方法ががらりと変わるので注意したいところだ。
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