重たいモバイルディスプレイと老眼からの解放! 独自チップを搭載したARグラス「XREAL One」を試す(1/3 ページ)
いつも1kg以上の重さのあるモバイルディスプレイを持ち歩いている筆者が、82gのARグラス「XREAL One」を試す機会を得た。独自チップを搭載することで、拡張ディスプレイとして使えるという。本当に使えるレベルになっているのかどうか、じっくり検証した。
PCにサブディスプレイを接続すると作業効率が爆上がりすることから、オフィスや自宅で使っている人は少なくないはずだ。USB Type-Cケーブル1本で映像と電力供給も行えるモバイルディスプレイも増えてきたことから、日頃から持ち歩いているという人もいるだろう。
しかし、購入したものの「重くて持ち歩きたくない」「カフェなどで広げるスペースが意外とない」といったケースに直面していないだろうか。
そうした状況でおすすめしたいのが、XREALの最新ARグラス「XREAL One」だ。他のARグラスと何が違うのか。本製品を試用する機会を得たので、ARグラスを外部ディスプレイとして使うことのメリットとともに紹介したい。
XREAL Oneとは?
XREAL Oneは、XREALが1月17日に発売した最新のARグラスだ。同社はこれまでも、「Nreal Light」「Nreal Air」「XREAL Air2」「XREAL Air2 Pro」といったARグラスや、リモコン型デバイス「XREAL Beam」などを市場に送り出してきた。
XREAL Oneが、これまでのXREALシリーズと異なるのは、同社製チップ「XREAL X1」(以下、X1)を搭載している点だ。従来はホストとなる端末に専用アプリ「Nebula」をインストールしたり、XREAL Beamや「XREAL Beam Pro」などと接続したりすることで、視界に表示される仮想的なディスプレイを固定できる「3DoF」に対応していたが、X1チップを搭載することで、グラス単体でそれが可能になった。
視野角は、XREAL Air2 Proの46度から50度へと拡大し、最大輝度も500ニトから600ニトに向上した。レンズの透過度合いを変えられる3段階の「エレクトロクロミック調光」を使えば、明るい環境でも視認性を高められる。X1チップの搭載により、表示は最短3ミリ秒の低遅延で、グラス本体でのモード切替、瞳孔間距離の調整など、さまざまな操作も行えるようになった。
ディスプレイは0.68型SONY製のマイクロOLEDを採用し、1920×1080ピクセル解像度を実現している。国際的な認証機関のTUV Rheinland(テュフラインランド)による「Eye Comfort(5つ星)」「High Visibility(高視認性)」「Color Accuracy(色精度)」「Low Blue Light(ブルーライト軽減)」「Flicker Free(フリッカーフリー)」の認証を受けている。
最大367型の投影ディスプレイサイズで、2m〜10mの距離設定が行える他、アスペクト比32:9のウルトラワイドモード表示にも対応する。音響面に関してはBOSEが手掛けており、ノイズキャンセリング対応マイクを搭載しているのでヘッドセットとしても使える。では、実物をじっくり見ていこう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「XREAL Air+Beam」は仕事に役立つか? “今すぐ買えるARグラス”でモバイルオフィスを実現
企業や組織のIT部門を支援してきた石黒直樹氏が、実際に使っていて仕事に役立つと思ったものや、これから登場する新製品、新サービスをいち早く試してレビューする連載。新型ARグラス「XREAL Air 2」を東京ゲームショウで体験してきた 創業者のチー・シューCEOが語るARグラスの未来
千葉・美浜区の幕張メッセで開催されている「東京ゲームショウ2023」で、日本Xrealは、新しいARグラス「XREAL Air 2」と「XREAL Air 2 Pro」の新製品発表会を開催した。初来日となる創業者兼CEO チー・シュー氏の語るARグラスの未来とは?XREAL Airの可能性を広げる「XREAL Beam」も体験 XR総合展で最新デバイスに触れてきた
6月28日から30日にかけて東京ビッグサイトで「第1回 メタバース総合展 夏」を含む「第3回 XR総合展 夏」が開催された。グローバルシェアNo.1だというARグラス「XREAL Air」をもっと使える新製品を体験してきた。「XREAL Beam Pro」実機レビュー 格安3Dカメラになるスマホ型デバイスが日本でも登場 CEOにも狙いを聞いた
XREALのARグラスと組み合わせて使えるスマートフォン型デバイス「XREAL Beam Pro」が発表されました。果たしてどんな用途に使えるのか。実機を試してみました。Nrealが社名/ブランド名を「XREAL」に変更
ARグラスを開発するNrealは社名を「XREAL」に変更した。