Apple 2025年秋の新製品発表会で見えた“デザイン会社”としての復活(2/2 ページ)
Appleがスペシャルイベントで新型iPhoneを一斉に発表した。特に新モデル「iPhone Air」と「iPhone 17 Pro」をデザインの観点から見ていこう。
iPhone Airとは逆の力強さに全振りした「iPhone 17 Pro」
今回、Appleのデザインの力が光ったのはiPhone Airだけではない、新しいプラトーで全く別の表現を行ったのがiPhone 17 Proだ。
iPhone Airがスリムでエレガント、どこかフェミニンさ(女性的)を感じさせるデザインだとしたら、iPhone 17 Proは正反対のボールド、つまり太くて大胆で力強く、マスキュリン(男性的)なイメージを感じさせる。
最初は薄いiPhone Airを見た後だから厚く感じるのかと思ったが、実際にこれまでのiPhone 16 Proなどと比べてもわずかに厚みが増している。しかし、それ以上に存在感があるプラトーやレンズがもっと出っ張っているから「だから、どうした」と無視できてしまう力強さがある。
iPhone 15 ProとiPhone 16 Proは、ボディーが軽いのに剛性が高いチタニウム素材を採用し、薄く軽く剛性が高いボディーを実現していたが、その一方で本体が熱くなりやすいという問題を抱えていた。
そこで、Appleは本体内部の熱設計をもう1度やり直し、素材を熱伝導率の高いアルミボディーに戻すことを決定した。その際、製品の剛性をしっかり保つため、1枚のアルミ板をロボットドリルで掘って頑丈な1つのパーツにするUnibody工法でフレームを作り直すことを決めた。
実は本格的な映画の撮影にも使われ、映像機器としても非常に優秀なのがiPhoneのProシリーズだ。ならば、いっそのこと「Apple Watch Ultra」のような過酷な環境にも耐えられるようにと製品のキャラクターを力強さに全振りしたのか、製品のあらゆるディテールからタフで強さを感じるデザインに生まれ変わり、iPhone Airとは好対照な魅力を宿した製品に仕上がった。
8倍相当のズームや多彩な映像オプションにも対応した同製品の魅力については、実機を触ってみてのレポートを追ってお届けしたい。
こちらは「iPhone 17」で、前モデルと形状は似ているがSIMスロットがなくなりバッテリー駆動時間が延び、画面も大きくなった。左からラベンダー、ミストブルー、セージ、ホワイト、ブラックの5色展開となる
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