大容量LLMがローカルで動く! ビジネスや開発業務の課題を解決するモバイルワークステーション「HP ZBook Ultra G1a 14」を試す:新色登場(1/3 ページ)
日本HPの「HP ZBook Ultra G1a 14inch Mobile Workstation」は、AMD最新の高性能プロセッサ「Ryzen AI MAX 300」シリーズを搭載している。最上位構成ではデータ両の多い大規模言語モデル(LLM)もローカル実行できるだけのパフォーマンスを備えている……というので、実際に試してみようと思う。
AI(人工知能)を軸としたテクノロジーの革新が止まらない。その影響はノートPC/モバイルワークステーションにも及んでおり、これまでの業界通念が大きく覆されようとしている。革新を知ることで、思わぬ角度から企業が抱える課題を解決できるかもしれない。
この記事で紹介する日本HPの「HP ZBook Ultra G1a 14inch Mobile Workstation」(以下「HP ZBook Ultra G1a 14」)は、まさにその革新を象徴する1台であり、ビジネスや開発業務の課題を解決する“即戦力”となりうる可能性を秘めている。一見すると、本製品はごく普通のビジネスノートPCに見えるが、この外観からは想像もできないほど“中身”は画期的だ。
CPUはもちろん、GPU(グラフィックス)も強力なパフォーマンスを誇り、グラフィックスメモリを最大96GB確保できるので、3Dグラフィックスを駆使したCAD作業/CGの制作はもちろん、大容量のLLM(大規模言語モデル)のローカル実行まで快適にこなせる。AAAタイトルのゲームプレイも快適だ。
このような話を唐突に持ち出されても、にわかには信じられないかもしれない。なぜこんなことが可能なのか、実際のパフォーマンスはどの程度なのか――気になるところを新色の「エクリプスグレー」をまとった実機を見ながら、じっくりとチェックしていこう。
HP ZBook Ultra G1a 14は、見た目によらず非常にパワフルなモバイルワークステーションだ。今回は新色として追加された「エクリプスグレー」のRyzen AI MAX+ PRO 395+128GBメモリ+4TB SSD+液晶ディスプレイ構成(通常直販価格72万8000円)を試した
超強力GPUを統合した「Ryzen AI Max+ PRO 395」を選べる
HP ZBook Ultra G1a 14は、AMD製のAPU(GPU統合型CPU)「Ryzen AI MAX 300」「Ryzen AI MAX PRO 300」シリーズを搭載している(モデル名の「a」はAMDプラットフォームを意味する)。
ビジネス向けPC/ワークステーションでAMDプラットフォームと聞くと「コストパフォーマンス」のイメージが強い人も多いかもしれない。しかし、昨今のAMD製CPU/APUは高性能PC/ワークステーションでの採用例が増えている。
Ryzen AI MAX/Ryzen AI MAX PROシリーズはその代表例で、ハイエンドゲーミングPCやモバイルワークステーションでの利用を想定している。高性能なCPUコア、推論演算に適したNPU、そして強力なGPU統合型CPUコアをワンチップに統合することで高いパフォーマンスと省電力性を両立したことが特徴だ。
今回のレビュー機が搭載する「Ryzen AI Max+ PRO 395」は両シリーズの最上位モデルで、16基32スレッド構成のCPUコア、40基構成のGPUコア「Radeon 8060S Graphics」を統合しており、特にGPUコアはとても強力だ。従来のAMD製APUに統合されているGPUコアはミドルレンジで8基、ハイエンドで12基、最大で16基という構成だったことを考えるとコアは2.5倍で、別パッケージのGPU(独立GPU)並みとなる。
グラフィックスメモリはメインメモリの一部領域から確保する形式だが、独立GPUよりも容量を多めに確保しやすいというメリットもある。HP ZBook Ultra G1a 14では、メインメモリは最大128GBまで搭載できるが、128GB構成の場合は、128GBのうち最大96GBをグラフィックスメモリとして確保可能だ。
現行のノートPC向け独立GPUでは、グラフィックスメモリはミドルクラスで8GB、ハイエンドで12GB、多くても24GBとなる。専用グラフィックスメモリと比べるとアクセス速度面で不利ではあるものの、AI処理ではメモリの速度よりも容量の方がパフォーマンス面でプラスとなることも多い。メモリ容量重視のAIを使うのであれば、本製品は大きなアドバンテージとなりうる。
提供:株式会社日本HP
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2025年12月10日
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