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手のひらサイズで気軽に持ち運べるトラックボール「bitra」を試す 選べるカラーと親指/人差し指操作(3/3 ページ)

エレコムが、コンパクトで持ち運びにぴったりなトラックボール「bitra」の新モデルを発表した。ものが小さくなれば、それだけ作業に影響を与えやすいのだが、本製品はむしろ作業効率を向上させる。そう感じた理由を紹介したい。

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ユーティリティーを使って好みの機能をボタンに割り当て

 このままでも“フツー”に使えるが、使っているうちに、「ここのボタンに○○の機能があればいいのになぁ」と考えるようになった。

 そんなニーズに応えるのが、「エレコム マウスアシスタント」だ。本ユーティリティーを使ってカスタマイズをすれば、利便性が爆上がりする。もちろん無料でダウンロード可能だ。

エレコム マウスアシスタントダウンロードサイト
エレコム マウスアシスタントのダウンロードサイト。最新版は6.1.4だ

 エレコム製マウスを接続した状態でエレコム マウスアシスタントを起動すると、接続中のマウスが表示される。

接続中のマウス
接続中のマウスがイラストで表示される。バッテリー残量も表示されるので便利だ

 クリックして、カスタマイズしていこう。

マウスカスタマイズ
接続中マウスのイラストをクリックして、M-MT2MRSをカスタマイズしていく

 エレコム マウスアシスタントでは、右側のボタンリストをクリックすると、それに対応するボタンが引き出し線付きでイラストに表示される。トラックボール初心者の筆者でも「そうか、これが左ボタンで、これが右ボタンなのか」と、改めて認識することができた。

ボタン名
ボタンリストをクリックしたところ、対応する箇所に名前がポップアップされた
これは戻るボタン
戻るボタンはこれだ

 マウスアイスタントで自分の使い方に合わせてカスタマイズしていく。M-MT2MRSには戻るボタンと進むボタンがある。Webブラウザであれ、エクスプローラー操作であれ、マウスのショートカットボタンで戻る、進む操作をしたことがなく、画面に表示されているボタンをクリックするか、「Alt」+「←」といったショートカットキーで行っているので、このボタンにデフォルトで割り当てられている機能は不要だ。

 むしろ、広大なスプレッドシートを横にスクロールしやすくしたいので、戻るボタンに「右スクロール」を、進むボタンに「左スクロール」を割り当てた。これで上下(こちらはもともとのスクロールホイールボタンによるもの)左右へと自由自在に動かせるようになった。

戻るボタンに右スクロールを設定
戻るボタンに右スクロール機能を割り当てた
進むボタンに左スクロール
進むボタンには左スクロール機能だ

 スプレッドシートでの操作だけでなく、画面サイズが小さいディスプレイに複数のウィンドウを開いていて横幅が足りない時などでも重宝するに違いない。

 その他、エレコム マウスアシスタントではボタンを押しながらのボール操作でショートカット機能を割り当てられる「ジェスチャー設定」も行える。

 ジェスチャー操作するときに使うボタンを選んでから、「ジェスチャー実行」をクリックし、ボタンリストに「ジェスチャー実行」が表示されたのを確認する。

ジェスチャ
副ボタンを押しながらボールを転がすと「ジェスチャー」操作をできるように設定した
ジェスチャ設定アイコン
「ジェスチャー実行」を選ぶと、そのボタン名の左側に「ジェスチャー設定アイコン」が表示される

 次いで、ボタンリストの左に表示されるようになった「ジェスチャー設定」、または上部の設定リストを開いて表示される「ジェスチャー設定」をクリックし、「+(新規ジェスチャー追加)」ボタンをクリックしてからジェスチャー操作を行う。

 この際、ウィンドウ上部に矢印が表示される。意図しないジェスチャーになっていると感じたら、ジェスチャー操作後に表示されるジェスチャー設定リストの中から該当するものを選び、「削除」ボタンをクリックして、再度ジェスチャー操作を行おう。

ジェスチャ設定画面
こちらはジェスチャー設定画面
ジェスチャ追加中
実際に操作してジェスチャーを追加していく。トラックボール初心者ということもあり、上下に動かしているだけのつもりが、「下」「右」「上」というジェスチャーになっていることもあった

 意図したジェスチャーを行えたら、機能を割り当てよう。

機能割当
ジェスチャーを終えるとリストに先ほど行ったジェスチャーが表示される。まだ「無効」状態なのでクリックして機能を割り当てていく
「タブを閉じる」
試しに「タブを閉じる」機能を割り当てた。

 この調子でどんどん設定していき、終わったら、エレコム マウスアシスタントを閉じよう。保存や書き込みなどの作業は不要だ。

 ジェスチャー機能が正しく働くかどうかを確認したい。「タブを閉じる」機能以外に割り当てたのは、副ボタンを押しながら上にボールを転がすことでズームイン、下に転がしてズームアウトの機能だ。

ズームイン
上へジェスチャーするとズームインされるよう設定したが……
拡大された
操作を行うと無事に表示が拡大された
ズームアウト
逆に下へジェスチャーすることでズームアウトするよう設定しておいた
縮小された
こちらもきちんと機能して表示が縮小された。なお、1ジェスチャーにつき、1レベルずつ拡大/縮小する

 試したところ、問題なく動作することを確認できた。個人差があると思うが、おのおので直感的に分かりやすいジェスチャー操作に機能を割り当てることで、作業効率が爆上がりするだろう。

 その他、Excelでは副ボタンを押しながら左右へボールを転がして左右スクロールをする、同じ操作をパワーポイントでは前後のスライドに移動させるなど、アプリケーションごとにプロファイルを作れるし、利用中のアプリケーションに応じて自動的にプロファイルを切り替える「自動プロファイル切替」にも対応するので、さらに作業しやすくなるだろう。

アプリケーションごとのプロファイル
開いているアプリケーションによって、自動的にプロファイルを切り替えることも可能だ

 トラックボール初心者という、いささかレビュワーとして厳しいバックグラウンドがあったものの、自分好みにカスタマイズできること、またエレコム マウスアシスタントで視覚的にボタンと機能の組み合わせを学びやすかったことのおかげで手になじむように使うことができた。

 また、コンパクトなのでどこへでも携帯しやすいし、モノであふれかえった自宅のデスクの上でも、スペースの狭さを気にすることなく作業できるかもしれないと期待に胸が膨らむ。

 作業効率を犠牲にすることなく、またデバイスの数を減らすことなく、荷物を軽くしたい。そんなニーズにぴったりの製品で、復活を望む声が多いのにも納得できる、そんなトラックボール体験であった。

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