なぜ発売? ドローン規制が厳しい日本でInsta360の新ドローン「Antigravity A1」が登場 その背景は(1/2 ページ)
クリエイターやプレス向けにローンチイベントが開催され、室内での飛行デモが披露された他、開発の背景などについて担当者が語った。
既報の通り、Insta360が手掛ける新しいクリエイター向けドローンブランド「Antigravity」(アンチグラビティ)の初号機「Antigravity A1」が、12月18日に日本で発売された。
19日にはクリエイターやプレス向けにローンチイベントが開催され、室内での飛行デモが披露された他、開発の背景などについて担当者が語った。
開発の背景
Antigravity A1は、本体の上下それぞれにレンズを配置し、飛行しながら死角のない360度映像を撮影できるドローンだ。映像処理によって、まるで空中にカメラだけが浮いているような没入感のある映像を撮影できる。価格は20万9000円からとなっている。
Insta360 JapanのKinki氏(カントリーマネージャー)は、Antigravityというブランドネームの由来や新製品について、次のように説明する。
「(Antigravityというネーミングには)これまでの常識や枠にとらわれず、新しい体験を生み出したいという思いを込めている。ドローン市場は既に成熟していると思われるかもしれないが、私たちは少し違う見方をしている。これまでのドローンはスペック上の数値や性能が話題の中心で、飛ぶこと自体の楽しさが重視されていなかった」
「Antigravityは飛行体験を0から見つめ直し、作り出していきたいと考えてリリースしたブランドだ。Antigravity A1はゴーグルを装着すると、まるで鳥のような感覚で空を飛ぶ体験ができる」(Kinki氏)
Antigravity A1は、リアルタイムな飛行中の映像をVRゴーグルのような「没入型Visionゴーグル」で見ながら操縦するFPV(一人称視点)ドローンだ。
ただし、従来のFPVドローンはカメラを搭載した本体前方しか見られず、視点を動かすにはドローン本体を都度動かさなければならないため、初心者には操作が難しかった。
一方、Antigravity A1は搭載している360度カメラの特徴を生かし、進行方向を問わずゴーグルを装着した顔の向きを変えるだけで視点を自由に動かせるようにした。また、全方位を録画するため、飛行を終えてから自由に視点を動かしたり、一度に多視点のドローン映像を出力したりできる。Insta360の360度カメラで培ったアプリの編集機能やAI機能を流用しており、ユーザーは同様のUI(ユーザーインターフェース)で使える。
「飛行の進行方向と撮影の画角が関係なく、撮影や編集の幅が広いドローンだ。誰もが自然に空間を記録し、映像を共有できる時代を作りたい。Antigravity A1が1つでも幸せの瞬間を生み出せることを祈っている」(Kinki氏)
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