画面が伸びる! 勝手に回る! デジタル文房具の未来を拓くLenovoの“変態ギミック”搭載PC 3選:CES 2026(2/3 ページ)
イベントの度に、Lenovoは“ビックリドッキリ”なコンセプトPCを披露するが、中にはそこから製品化に至ることもある。今回は、そんなコンセプトPCと、そこから製品化に至ったPCをまとめて紹介する。
画面が“縦”に伸びるThinkPadでビジネス効率が1.5倍に!?
画面が広がるノートPCはもう1台あった。それが画面が縦に広がる「ThinkPad Rollable XD Concept」だ。こちらも参考出品となっていて、ベースは「ThinkPad X1 Nano」あたりだとされる。
通常モード時の画面サイズは13.3型で、解像度は2048×1536ピクセル(アスペクト比4:3)となる。コンパクトな画面に高解像度なタッチ対応有機ELパネルを採用した、上級モバイルノートPCといった風情だ。
これが、スイッチ操作またはジェスチャー操作で、2048×2350ピクセルの縦長画面になる。アスペクト比は約7:8といったところで、正方形から少し縦長になった感じである。ただし、解像度は1.5倍以上も増加している。
Wordドキュメント、Excelシート、PDFドキュメント、メールやWebブラウザに至るまで、ビジネスユースのアプリや日常のPCオペレーションは、縦の解像度が高い方が便利なことが多い。1.5倍以上も広くなったデスクトップで、作業効率も向上する――これが本機のコンセプトだ。
ベースモデルが最軽量構成で1kgを切るThinkPad X1 Nanoとはいえ、画面展開機能が搭載されるとなると、重量が1kgを超えるのは確実だろう。1.4kgあたりに抑えられたら“万々歳”だろう。
ボディーはX1 Nanoベースとはいえ、CPUは最新のCore Ultraプロセッサ(シリーズ3)と中身は最新となっている。GPUは、CPUに内蔵したものを活用する方式だ。
最近の13型クラスの薄型ノートPCと比べると、見た目はややゴツい印象だ。しかし、ひとたび画面を伸縮させれば、カフェやオフィスで注目の的になるのは間違いない。なお、 画面の伸縮操作はAIエージェント「Lenovo Qira」が有効だと音声コマンドでも行える
実は、Lenovoの「縦方向に画面が広くなるノートPC」は、今回が初めてではなく、何なら製品化もされている。中小規模ビジネス向けとなる「ThinkBook Plus Rollable」がそれで、北米では2025年6月に「ThinkBook Plus Gen 6 Rollable」として発売済みだ(日本では展開していない)。今回登場したThinkPad Rollable XD Conceptは、その後継として開発された側面もあるそうだ。
ThinkBook Plus Gen 6 Rollableでは、通常モードの画面サイズが2000×1600ピクセル解像度(アスペクト比5:4)の14型、縦長モードの画面サイズが2000×2350ピクセル解像度(アスペクト比8:9)16.7型となっている。こちらも正方形が微妙に長くなった感じで、解像度の増加率も約1.5倍だ。
イメージ的に、ThinkPad Rollable XD Conceptは「ThinkBook Plus Gen 6 Rollableをもっとコンパクトにしたらどうなるだろうか?」というコンセプトモデルでもありそうだ。
いずれのモデルも画面パネルは有機ELパネルで、収納/展開の原理は先述のLegion Pro Rollableと同じとみられる。要するに、展開される分の表示領域は、通常モード時には、U字ターンして背面側に折りたたまれていると思われる。
ただ、今回のThinkPad Rollable XD Conceptでは、「通常モード時にU字ターンして収納される有機ELパネルの一部を、ユーザー側にサブディスプレイとして見せよう」という、新しいアイディアが盛り込まれている。Lenovoでは、これを「World-Facing Display(WFD)」とカッコいい名前を与えている。本機の有機ELパネルはタッチ対応なので、裏に回ってきたWFDも当然にタッチ対応となる。
ちなみに、ThinkBook Plus Gen 6 RollableでWFDを実現できなかったのは、有機ELパネルの一部を画面の“裏側”に当たるボディー内部に収納していたためだ。
ThinkPad Rollable XD Conceptも、ユニークなアイデアと面白ギミックが詰め込まれていて楽しげだ。発売された先行モデルが一定の評価を得たからこそ、今回の新世代モデルの提案だと思う。こちらは、実際に発売されるような気がする。
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