10万円切りMacが17年ぶりに復活! 実機を試して分かったAppleが仕掛ける「MacBook Neo」の実力:新生活”向けエントリーモデル(4/4 ページ)
Appleから、10万円を切る価格を実現したノート型Mac「MacBook Neo」が発売される。iPhone 16 Proと同じ「A18 Pro」チップを採用し、色鮮やかな4色のカラーバリエーションを展開する本機は、一体どのようなユーザーに向いているのだろうか。
「New Life」――Appleが日本市場に本気を出した?
最近、インタビューなどでAppleの重役と話をすると、たまに「New Life」という言葉を口にする。最初は何のことかと思っていたが、どうやら日本で大々的に行われている「新入学・新生活応援キャンペーン」のことらしい。他の多くの国よりも圧倒的にカレンダー通りに動く国が日本だ。
入学も引っ越しも転職も、ほとんどがこの時期に集中しているからこそ慣行として続いている一大キャンペーンだが、Appleもこの4〜5年ほどで、その重要さに気が付き始めたのではないかと思っている。
だからこそ、学生や社会人のフレッシュな人たちが自分用に製品を買うこの時期に合わせてiPhone 17eやMacBook NeoといったiPhone、Macのエントリーモデルをそろえてきた。それも日本市場では10万円を切るか上回るかがかなり重要なポイントなので、この円安とメモリ価格高騰の中でも、何とか日本で10万円以下の価格で提供できるように仕様を決めた、というのがMacBook NeoとiPhone 17eの開発背景ではないかと私は思っている(Appleは、そうは語っていないが、10万円以下にすることが非常に重要だったとは認めている)。
9万9800円の価格は既に十分に安いが、学生や教職員であれば「学生・教職員向けストア」でさらに安く購入できる。学割価格は8万4800円で、通常価格から1万5000円引きだ。対象は大学/高等専門学校/専門学校の在学生で、進学が決まった合格者も含まれる。教職員(小/中/高/大学/専門学校)も対象で、学生本人だけでなく父母が代わりに購入することも認められている。
これを併用すれば、MacBook NeoとiPhone 17eをセットで、実質負担額では18万4600円でそろえることができる。これは何かと物入りな多くの学生にとっても、かなり魅力的かつ現実的な価格なのではないだろうか(ちなみに、延長保証のAppleケア+も学割で約10%引きで加入できる)。
価格が安いのはiPhoneを同時購入してもらうため?
実際、Appleの本当の狙いは、このように新しいMacとiPhoneをセットで使ってもらうことにあるのではないかと思っている。他社には真似ができないApple製品ならではの最大の強みは、iPhone/iPad/MacといったApple製品同士での自然な連携だ。
例えばiCloudを使っていれば、MacのPagesで書いていた文章が自動的にiPhoneにも同期されるため、電車移動中に続きをiPhoneで書くといったことも可能だ。同様にMacのWebブラウザでコピーしたテキストを、iPhoneのアプリの文字入力画面にペーストしたり、Keynoteでのプレゼン時にiPhoneをリモコンに使ったり、友達との長文になりそうなメッセージをMacに切り替えてキーボード入力したりもできる。
さらにiPhoneが寝室で充電しっぱなしでも、かかってきた電話にMacで応答したりと、ほとんど意識することなく異なるデバイスを行ったり来たりして同じ作業を続けられる。
このiPhoneとMac間の連携で、特に利便性が高いのが「iPhoneミラーリング」という機能で、別の部屋で充電しっぱなしのiPhoneの画面をMac上で呼び出して、Macのトラックパッドとキーボードで遠隔操作できる(日本語入力は少し難がある)。
例えば、この「iPhoneミラーリング」の遠隔操作でiPhone専用のビデオ編集ソフトのCapCutを起動し、そこにMacで編集していた動画ファイルをドラッグ&ドロップして転送といったことも可能だ。この連携に慣れてしまうと、他のPCとスマホの組み合わせにはなかなか移行できなくなる。
もっと安い低価格なPCは他にもある。もっと安いスマートフォンもあるだろう。だが、バラバラに動くそれらの機器の組み合わせと、まるで1つの製品のように連携するMacとiPhoneとでは日々のちょっとした作業のしやすさに大きな差が生まれる。
Macの新しい入口に適したMacBook Neo
MacBook Neoは、Appleが目指す「Macの魔法を、もっと多くの人に」という思いを、価格という最も訴求力のある形で示した製品だ。シングルコアの瞬発力でM3 MacBook Airを超え、日常の使い方では「遅い」と感じる瞬間がほとんどない。
シトラスやブラッシュという、これまでのMacになかったフレッシュなカラーバリエーションも備え、新入学や新生活に彩りと楽しみを添えてくれる。
「安いから妥協する」のではなく、価格を通して新たな可能性の門戸を開く――そんなポジティブな姿勢が製品の随所から感じられる。
Macを使ったことがない人の最初の1台として、あるいはiPhoneとの連携をフルに生かしたい人の入口として、MacBook Neoはかなり説得力のある選択ではないかと思う。
※記事初出時、MacBook Neoが2万4000円分のApple Gift Cardのクレジットがもらえるキャンペーンの対象と紹介しておりましたが実際には対象外でした。おわびして訂正いたします。
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