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16年ぶりに進化! ワコムの「Art Pen 2」がアート専用にとどまらない「一番のお気に入り」になる理由ある日のペン・ボード・ガジェット(2/3 ページ)

ワコムから約16年ぶりに登場した、ペンの回転検知に対応する「Art Pen 2」。一見すると特殊なアート製作用に見えるが、実は現行の最上位モデル「Pro Pen 3」が抱えていたボタンの耐久性やキャップの外れやすさといった課題を解消したモデルでもある。実機を試したrefeiaさんは……。

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最新のPro Pen 3には不満の声もあった

 ところで、現状最高の描き味とカスタマイズ性を誇るPro Pen 3ですが、不満の声も聞こえていました。よく聞こえる不満の1つが、ボタンの耐久性、もう1つがテールキャップの外れやすさです。

 Pro Pen 3はグリップを脱着できて、1本で細ペンにも太ペンにもなれるカスタマイズ性があります。それを実現するために、スペーサーのようなボタンパーツになっています。この作りが、ちぎれて脱落しやすいとか、押し心地が硬くてつらいという不満を引き起こしていました。

 サイドボタンに、消しゴムやアンドゥを割り当てて頻繁に押すユーザーに多かったと思います。


途中から改良されましたが、耐久性は完全解決かどうかは分からず、押し心地が硬いままです

 テールキャップの外れやすさは、まあ、ささいな問題です。金属の硬質なネジで、摩擦を助けるパーツもありません。締めたつもりでも気づくと緩んでカタカタ動き、イラっとすることはありました。


きつく締めれば問題ないです。とはいえ、上記のボタンの問題でストレスを受けているユーザーは、心情的にはささいで済ませづらいでしょう

常用ペンとしてのArt Pen 2

 Art Pen 2では、上記のいくつかの問題が解決しています

  • 初代Art Penの、古すぎる技術基準や互換性、癖の強さ
  • Pro Pen 3の、ボタンの耐久性とキャップの外れやすさ

 Art Pen 2では、芯は標準的な形状になり、サイドボタンはPro Pen 2のようなシーソー式になり、ちぎれそうな部品は見当たりません。また、樹脂のボディーでキャップのネジがよくかむようになりました。


軸の素材に、摩擦が大きくなるような工夫の跡も見えます

 一方で、Pro Pen 3の方が優れた点も多いです

  • 細ペンになることができる
  • 太ペン状態では少し柔らかい握り心地で、グリップの選択肢もある
  • オモリでの重心カスタマイズが可能
  • ペン先のテーパーが鋭角で、わずかに視界が良い

 また、Art Pen 2はボタンの押し心地は硬いですが、グリップの少し上のほうに移動しています。


上がPro Pen 3、下がArt Pen 2です

 従来のペンはボタンを避ける握り方が合っていましたが、Art Pen 2はボタンの位置と硬さのおかげで、親指を添えたまま握圧を上げて描くことができます。そして、握る位置を変えずに、親指の腹の方でボタンを押すこともできます。


上から指をかぶせたまま握っておき、指の腹に力を移動するような動きをするとスムーズに押すことができます

一番のお気に入りになる可能性を感じる使用感

 いつもの魔女さんでしばらく作業をシミュレートしてみましたが、これが標準ペンってことでいいのでは? という気持ちになりました。


手元のCintiq Pro 17は対応待ちなので、MovinkPad Pro 14を使用しています

 太さを変えたりオモリを入れるカスタマイズ性は無いものの、サイドボタンの安心感や、樹脂製とはいえ剛性感と上質感が揃っているのも良いです。また、芯とボディーの隙間がPro Pen 3よりもさらに小さくなっていて、始筆の感触が良いです。

 個体差かもしれませんが、ディスプレイの四隅のごく端の方で、Pro Pen 3よりもカーソルずれが大きいのは気になりました。描画に使うような場所ではないので気になるシーンは多くはなく、操作するときにカーソルを見れば大きな問題はないですが、調整されていくのを期待したいです。

 全体として、カスタマイズ性はPro Pen 3の方が高く、Pro Pen 3が標準ペンという立場は揺らがないとは思いますが、回転検知を使う/使わないに関わらず、Pro Pen 3のどの状態よりもArt Pen 2の方が好みというケースも多そうです。

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