連載
午前10時30分、午後1時、午後3時10分の全3回に分けてスタート。イベント推奨のコースは、織田フィールドのトラック1周をした後、代々木公園内を周回し、再度トラックで距離を調整しゴールもの。トラック内のゴール地点に戻れば、別のルートで10キロをこなしても良い。
各回ともナイキランニングアドバイザーのMIDORIさんによるランニングアドバイス講座と、ストレッチをが行われた。MIDORIさんの「レースという名のものに参加する以上、みなさんはアスリートです。スポーツマンシップにのっとって、しっかりルールを守ってください」という言葉で、参加者一同真剣なまなざしになる。筆者もアスリートになったわけだが、ストレッチですでに息が切れていたのはここだけの秘密だ……。
普段の3キロ程度のジョギングをやっとこなしている状態で、今回10キロという距離は未知の領域である。そうは言っても、1キロ6分ペースで走れば1時間で完走できる計算。1時間以内にはゴールできるだろうと高をくくっていた。しかし練習不足とこの日の強烈な暑さ、照り返しで、レース序盤から体力が奪われる。情けないことに、普段のジョギングよりも短い距離、2.5キロの時点で立ち止まってしまった。
そこから歩いたり走ったりを繰り返し、8キロ付近ではペースががくんと落ちている。周りに赤いTシャツの人があまり見えなくなってしまう。実はこのとき何をしてこんなに遅くなったのか、まったく覚えていない。それだけ必死だった。
最終的に10キロ強を1時間11分35秒でゴール。目標よりも10分以上遅くなるという結果となった。フルマラソン参加(「東京マラソンにエントリーしてみた」参照)にあたり、個人的には改めて課題を突きつけられた形だ。
一方で、ほかのランナーと走ることができる「レース」に出場できたこと、これはとても参考になり、貴重な体験だったと思う。そして代々木公園のランニング(もはやウオーキングになってしまったが)は、思ったよりも心地が良く、改めて走るということの楽しさを味わえた。自分以外にも笑顔でトラックに戻ってくる人を多く見ることができた。
当日登録し、初心者でも気負うこともなく大会に参加することができたせいか、会場にはベテランランナー以外にも、10キロ走は初めてという人、当日初めてランニングする人もいた。それぞれのランナーが異なる目標を持ってレースに臨んでいたのが印象的だった。
予想以上の来場者数で、貸出用のNike+キット数が足りなくなり、フィニッシャーズアイテムも途中でなくなる(後日各ランナーに送付対応)というハプニングも起こるほどイベントは大盛況。今ランニングが、一過性のブームでは終わらないスポーツになりつつあることを実感している。
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