|
前のページ
|
3/3|
最初のページ
捨てる部分と拾う部分をハッキリ区別した割り切りの良い作り

本機の最も良いところを筆者がひとつ取り上げるとすると、それは割り切りの良い設計である。12.1型クラスのモバイル機は、本体の底面積が液晶パネルのサイズに支配されるため、薄型化を念頭に設計したものが増えていた。
しかし薄型化を追求しようとすると、剛性を出すために重量がかさみやすい。また、十分な熱容量を取れないため、超低電圧版プロセッサをもってしても冷却ファンを搭載せざるを得ず、それも重量増へとつながる。
そこで“薄型化”という要素をバッサリと切り捨て、軽量なPCとすることを目指した。R1とT1は合わせて「Let'snote LIGHTシリーズ」と名付けられているが、まさに軽量化のためなら何でもやる。そんな気概が込められた製品とも言える。中途半端に薄型を指向したら、ここまでの軽量化は不可能だっただろう。
ただ、割り切りは良いものの、かってのLet'snoteシリーズが誇った、扱いやすいタッチの良いキーボードは失われてしまった。好みによる部分が大きいキータッチはともかく、キートップのシルバー塗装や、縦方向のピッチを詰めたキーレイアウトには慣れが必要だと感じる。

横方向のキーピッチは19mmとフルサイズだが、縦方向のピッチは詰められている(クリックすると拡大します)
本機は軽量化のために徹底的に底面積を削っており、本体の奥行きサイズから逆算して、これだけしかキーボードの奥行きを取れなかった(翻って言えば、キーボードの縦ピッチをノーマルにすると、ここまでの軽量化はできなかった)のだろう。軽量化のために、それが許されるかどうかは、バイヤー自身が何を重視するかによって決めてほしい。

本体右側面にはPCカードスロットがある(クリックすると拡大します)

本体左側面。SDメモリーカードスロット、モデム、Ethernet、USB 2.0×2、VGAなどが並ぶ(クリックすると拡大します)

本体前面にはオーディオ入/出力が配置されている(クリックすると拡大します)
また、Let'snote LIGHT T1は本体の省電力性能が高いため、4セルのバッテリ構成でも十分なバッテリ持続時間を実現できるが、無線LAN利用時やバス給電の周辺機器を利用する場合には、本体のバッテリ性能に与える影響が大きい。多くの製品が6セルバッテリを背負わせていることを考えると、バッテリ2本を交換しながら快適に運用できる工夫(充電器の販売など)も欲しいところだ。
参考ベンチマーク値


「PCMark2002Pro」と「3DMark2001SE」のペンチマークテスト結果
[本田雅一, ITmedia]
前のページ
| 3/3 | 最初のページ
|