総合評価コメント

　AMDのモバイルAthron XP 1800+を採用した「バイオノートFR PCG-FR55/B」は、コストパフォーマンスに優れたオールインワンノートPCである。グラフィックス性能、光学ドライブ、インタフェースなども充実しており、デスクトップ代替ノートとして十分に活躍を期待できる製品だ。机上をコンパクトにしたい人、音楽・写真・動画を楽しみたい人にオススメできる製品といえるだろう。特にコレといった特徴はないものの、用途を限定しない実力派ノートである。14.1型液晶、30GバイトHDDで「MS Office XP Personal」が付属しないエントリーモデル「バイオノートFR PCG-FR33」であれば14万円前後で購入することも可能だ。→レビュー本文

評価のポイント

15型液晶搭載のオールインワンノートPCということもあり、携帯性はほとんどない。デスクトップ代替マシンとして使用するのがよいだろう。全体的にシックで落ち着きのあるデザインに仕上がっている。筐体の強度はかなり頑丈のようだ。

モバイルAthron XP 1800+は、動作周波数は1.533GHzながらも1.8GHz相当の処理速度を実現する。実際に試用してみた感じでも、かなり高速な処理速度を有しているようだ。ベンチマークテストの結果も良好である。ただし、メモリ性能だけはイマイチ。NVIDIA GeForce4 420 Goにより再現される3Dグラフィックスは、ノートPCの中では高い性能を誇っている。

15型液晶を搭載しているだけあって、広々とした画面で操作を行うことが可能である。液晶の発色もなかなか良い。残念なのは、XGA（1,024×768ピクセル）までの解像度にしか対応していないこと。15型液晶であれば、もうひとまわり大きい解像度を選択できてもいいと思う。キーボード、タッチパッドの操作性は良好。

メモリは1Gバイトまで拡張可能。USB 2.0×3、IEEE1394、PCカード×2、Ethernet、モデム、外部ディスプレイ、AV出力など、基本的なインタフェースはすべて揃っている。ただし、無線LANは標準装備されていない。DVD-ROM & CD-R/RWに対応した一体型ドライブは固定式で交換不可。

付属ソフトはなかなか多い。特に、ビデオ編集、音楽、写真など、マルチメディア系のソフトが充実している。そのほか、ネットワーク接続されたバイオ同士でAVコンテンツを相互利用できる「VAIO Media Ver.2.1」なども付属されている。本モデルと「PCG-FR33/B」には、「MS Office XP Personal」も付属する。

実売価格は15〜17万円程度の模様（2003年4月現在）。モバイルAthron XP搭載マシンだけあってコストパフォーマンスはよい。高速なデスクトップ代替マシンを望む人にオススメできる製品だ。

ベンダー製品担当者からの一言

「バイオノートFR」はシンプルなデザインの筐体に、オプティカルドライブ、フロッピーディスクドライブも搭載したオールインワンノートです。今回のモデルから、メモリースティックドライブも搭載しました。基本性能も、GeForce4 420 Goの採用や、インターフェイスもUSB 2.0対応コネクタをはじめ充実しています。初心者から、ベテランユーザーまで、幅広いお客さまにお勧めのモデルです。バイオノートのスタンダードマシンとして安心してお使いいだけます。（ソニー　ITカンパニー　企画部　太田 裕美）

スペック

[相澤裕介, ITmedia]

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