総合評価コメント

　堅牢設計の強靱なボディを持つオールインワンノートPC。オールインワンタイプとしてはやや小柄な筐体はマグネシウム合金製で、重量は約2.7kgと軽量だ。米軍用規格「MIL-STD」に準拠した防振性を備えており、ドライブやメモリなどは衝撃吸収設計により、万が一のアクシデントの場合でも大切なデータを保護する。キーボード部分に防滴対策を施している点も、ヘビーデューティという使用環境を考えると納得が行く。モバイルPentium 4-M 1.8GHzを搭載しており、価格を考えるとパフォーマンス的にも納得のいく水準だ。→レビュー本文

評価のポイント

マグネシウム合金を使用した筐体は、落ち着いたシャンパンゴールドにより価格以上の質感を持ち、好感が持てる。堅牢な筐体でありながらも約2.7kgの重量は、オールインワンノートとしては軽量で、なんとか持ち歩ける重さ。また、コーナー部分をラウンド形状にすることにより、落下時の衝撃が集中しないように工夫されており、機能がうまくデザインされている。

モバイルPentium 4-M 1.8GHzを搭載しており、ビジネスユースでは十分なパフォーマンスを持つ。グラフィックスはチップセット内蔵型のものを使用しているため、3D描画のパフォーマンスは期待できない。3Dゲームを楽しむには辛いが、もともとそういったユーザー層は対象にしていないため、さほど問題にならないだろう。

米軍用規格である「MIL-STD」を参考に厳しい評価テストを実施して開発されたその強靭な筐体に、本製品の特長が集約されているといっても過言ではない。耐衝撃性、耐振動性、防滴性能が十分に確保されており、ヘビーデューティ向けのユーザーニーズを満たす。キーボードについては、一部の不等キーピッチが気になるが、キーピッチは十分に確保されており、ストロークは浅いがキータッチは良好だ。

メモリは最大640Mバイトまで増設できるが、オールインワンノートPCとしては少なめだ。USB 2.0、IEEE1394といった高速インタフェースはサポートしているが、無線LANは非搭載。PCカードスロットが1スロットしかないため、無線LANを多用するユーザーにとってはマイナスポイントとなるだろう。

付属ソフトは全部で22本。アプリケーションに不自由することは少ないだろう。MS Officeと高い互換性を持つ「Lotus Super Office for SOTEC」をプリインストールしているが、オプションで「MS Office XP Personal」も選択できる。OSにWindows XP Professionalをプリインストールしているのも、価格を考えると魅力。

激安価格をアピールポイントとする同社としては、本製品の15万9,800円という価格は決して安価とはいえない。しかし、ヘビーデューティな使用環境にも耐え得る堅牢なボディを備えていることを考えると、他メーカー製のノートPCでこの価格を実現するのは難しい。

ベンダー製品担当者からの一言

「WinBook WX4180C」は戦略商品という位置付けにある機種の１つです。タフノートという名のとおり堅牢性など通常のPCと異なる性能を持ち合わせていることが最大の特徴です。CPUにはモバイルインテルPentium 4プロセッサ1.80GHｚ-M、OSにはWindows XP Professionalを搭載させることで、よりハイレベルなパフォーマンスを発揮できるようにこだわった商品です。（ソーテック　社長室　大石 喜章）

スペック

[赤坂賢太郎, ITmedia]

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