> 特集 2003年6月13日 04:34 PM 更新

ページプリンタ特集
MICROLINE 5300開発者に聞く

MICROLINE 5300のサイズや機能は小規模なグループや個人での利用に適しているが、同時にいくつかの「何故?」が出てきた。開発元の沖データに話を聞いた。

あらゆるOSで利用可能なPSプリンタ

 前回の記事でお分かりように、MICROLINE 5300の特徴はPostScript3互換インタプリタを搭載していることだ。DTPなどの現場では必須と言えるのだが、なぜ、ビジネスシーンに向けたプリンタで搭載してきたのだろうか? まずはその辺を聞いてみた。

 今回、PostScript互換インタプリタを搭載したのはなぜでしょうか?

 「元々当社ではPostScript搭載機と非搭載機を出していましたが、MICROLINE 5300の前にMICROLINE 5100というWindows専用モデルを出したところ、市場から“何故Macには対応しないのか?”“なぜUNIX/Linuxで使えないのか?”という声を多くいただきました。また、市場を調べてみると、このクラスで競合するプリンタが見当たらなかったわけです。そこで、さまざまなOS環境のビジネスユーザーがカラープリンタを利用したいというニーズに応えるために発表しました」。


NIP事業本部 NIP事業部 事業企画部 部長 伊崎修氏

 PostScriptプリンタとすることで、他にメリットはあるのでしょうか?

 「まず、MacはもちろんのことUNIX/Linux、Windows混在の環境で共有できるという点でしょう。学校や研究所などではその様な混在環境も普通です。そこで、標準でEthernet、USB、パラレルの3つのインタフェースを搭載しています。しかもこれらは自動的にインタフェースを切り替えますので、全てのポートを同時に使用することも出来ます」。

 他にはなにかありますか?

 「最近ではPDFファイルも一般的になっており、PS対応プリンタからプリントすることでより綺麗で正確な罫線やグラデーションの再現も可能になります」。

 今回、HDDがオプションで用意されていますが、これはフォント用なのでしょうか?

 「これはデータのスプーラーとして用意しているものです。簡単に言えば、プリンタ自身にサーバが付いているという感覚です。順番待ちなどでパソコンが解放されないというイライラが解消されます。また、単なるスプーラーでは面白くありません。実は印刷済みのデータを保存しておき、いつでもプリントできるようにすることも可能です。

 経費精算書や稟議書などの雛形を保存しておけば、アプリケーションで書類を開かずとも簡単に印刷できるようになります。大量の印刷を行なう場合、最初に一部だけ印刷して、確認後に印刷を再開させる機能なども追加されます。他にも印刷を行なったユーザーがプリンタの操作パネルで認証するまで印刷できない「認証印刷」機能なども機密文書印刷時に役立つと思います」。


営業本部 国内営業推進部 営業推進課 課長 藤井武夫氏

長尺用紙にも対応した水平給紙

 ビジネスプリンタとしてのメリットや活用法など、具体的にどのようなことが考えられるでしょう?

 「まず、このプリンタは豊富な機能と用紙対応力がメリットと言えます。両面印刷機能を後から追加できますので、ホントに小ロットで済むような冊子などを製本印刷機能で作成できます。

 またオプションでセカンドトレーが用意されていますので、大量にプリントする必要があるケースでも安心して対応いただけます。また、このクラスでは最速のカラーで12枚/分、モノクロなら20枚/分の高速印刷が可能です。単純計算で20ページの企画書20部をプリントするのに約33分。他社競合製品に比べて1/3以下の時間で印刷可能です。

 さらに、印刷時に紙が水平に送られるので、最長1200ミリまでの長尺サイズの印刷が可能になりました。お店のPOPやイベントなどでのバナーなどの印刷にも対応できます。その他にもOHPシートや官製はがき、ラベル用紙、封筒と言った従来から使用頻度の多い印刷にも安定した給紙が可能になっています」。

 最近はトナーの定着が良くなっていますが、名刺などにも利用できるのでしょうか?

 「名刺で活用される方も多く、名刺作成用のツールも用意しており、手軽に低コストでフルカラー名刺を作成できます。また、オフセット印刷と違い、多少こすれてもインクがすれて汚れるといったことがありません。必要な枚数だけオンデマンド印刷して作成すればよいので、経済的と言えます」。


営業本部 国内営業推進部 販売促進課 課長 河村秀史氏

カラーマッチングも簡単、ビジネスユースに最適

 よく、Office系の文書をカラープリンタで印刷すると「色があわない」という話を聞きます。この辺に対してはどう対処されていますか?

 「ColorSyncやICMのマッチングはもちろん、カラー調整ユーティリティというアプリケーションが用意されており、MS Officeのカラーパレットに対応した調整サンプルを使って、ディスプレイとの色合わせも簡単にできます」。

 カタログだけではわかりにくいメリットが多々存在する、MICROLINE 5300。いよいよ次回は実機を使ったレビューを行なってみたい。

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