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2003年6月17日 07:56 PM 更新
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ページプリンタ特集
MICROLINE 5300実地レビュー
前回のインタビューでもお分かりのように、このプリンタには多くの機能が備わっている。早速、基本性能確認および実験を行った。
ページプリンタとしては意外に軽い
5月某日。編集部にMICROLINE 5300がやってきた。箱の大きさはインクジェットプリンタに比べれば大きいが、この手のプリンタとしては小さい方。あらかじめ、カタログスペックで重さはわかっていたが(消耗品込みで約25.8キロ)、ページプリンタという先入観もあり、箱を持ったときの印象は「あれ? 意外と軽い」という感じだった。
さっそく取り出してセットアップするが、マニュアルを読みながらでも15分程度で基本セッティングが終わった。
電源を入れるとウォームアップを開始する。その間にドライバのセットアップを行なう。Windows XPの場合、セットアップウィザードに従ってインストールすればよい。
今回、接続にはUSBを使ってみたが、パラレルやEthernetポートがあらかじめ装備されているため、ほとんどのマシンが買ったその場で使用できるのはメリットと言えよう。
基本機能をチェックする
まず、プリンタとしての基本機能を調べることにした。本来は専用紙を用意して印刷するのが良いのだが、今回はちょっと意地悪して一般的に使用されるであろうコピー用紙に印字を行なってみた。その結果が下図だ。
画像は約4倍でスキャンしたものだが、5ptという極小の文字も確実に印字されていることがわかる。また、通常使われるであろうサイズにしても品質の高い印字であることが理解できよう。
続いて、印字速度の実験を行ってみた。カタログスペックというのは、通常、最も状態の良い時の速度であることが多い。そこで、ZDNetのTopページをどれくらいの速度で印刷できるかを実験した。
計測はプリンタの印刷開始から20枚目の終了までとしたが、その結果は1分43秒2。ちなみに12枚目が終わった時点での時計は1分1秒3と、ほぼ正確に12ppmの速度であることがわかる。
また、図3を見てもわかるように、Webのような低解像度の画像でもしっかりと印字されていることが理解できる。カラーも忠実で好印象だ。
なお、今回、用意したマシンはRAMが64Mバイト搭載されている。通常の印刷ならこれで充分だが、ちょっと大きめのデータや両面印刷、長尺用紙を使用するなら128Mバイトに増設しておいたほうがいいだろう。
ユーティリティで印字結果を試す
さて、使用前に行なっておくといいことがいくつかある。それはカラー調整だ。MICROLINE 5300にはWindows XP用に「カラー調整ユーティリティ」が付属する。これは主にMS Officeでのカラーをプリンタにマッチングさせる機能だ。
元々MS Officeで利用できる色はCMYKでの再現に困る色も含まれており、それらを極力補正しようという機能だ。
テスト印刷を行ない、パレットの色と見比べて、調整値を入力していく。一度調整して保存すれば、後はその設定を呼び出して使えばよい。
続いて行なっておきたいのが色見本印刷ユーティリティによる見本の印刷だ。RGB値と実際の印字結果を見比べることに。プリンタ自体はCMYKで印刷されるが、ディスプレイではRGBとなるため、当然ながら色の違いは起こる。したがって、これらのズレを確認するためにもあらかじめ色見本をプリントしておくことをお勧めする。そこにはRGBの値が書かれているため、どの色がどのような印刷結果になるかの確認が可能になるからだ。
したがって、厳密な色が必要な場合はこの色見本を頼りに数値を設定すればいいだろう。
カラーマッチングにはある程度限界があるため、ディスプレイとの色のズレはある程度仕方ないが、MICROLINE 5300なら納得がいくプリントを作成できるのである。
一般ビジネスから、Mac、UNIX/Linuxまで
カラーページプリンタとしては小型で、標準価格が18万円台という低価格ながらも、速度、印字クオリティ、印刷クオリティに遜色はない。PostScriptプリンタというと、どうしてもDTP向けと勘違いされるケースがあるが、MICROLINE 5300の機能はビジネス向けにフォーカスしていることが理解できるのではないだろうか。
また、6月5日には、MICROLINE Unix Printing System(MUPS)の無償提供の受付が開始された。これは、UNIX/Linux系OSに対応したGUIプリンティングユーティリティ。CUPS(Common Unix Printing System)の商用GUIバージョンを沖データが独自に日本語化したもので、クライアントマシンとしてUNIX/Linux系PCを使用する際には非常に助かるプリンティングソリューションとなるだろう。
筆者的には一般的なビジネスはもちろんのこと、ショップなどのPOP作り、小規模のネットワーク活用など、あらゆる所で活躍可能なプリンタという印象が強い。SOHOでのメインプリンタとして、また、大型プリンタのサブプリンタとしても遜色ないモデルと言えそうだ。
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