マニュアルコンパクトのフラッグシップ
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4倍ズームでF2.0のレンズが織りなす高画質
画質に定評があるキヤノンのコンシューマー向けハイエンド機がPowerShot G3。2001年のG2と同じ1/1.8インチの400万画素CCDながら、それ以外はフルモデルチェンジを果たし、第1期PowerShot Gシリーズの完成といえるレベルに達した。ポイントは、キヤノンのデジカメすべてで採用されている新映像エンジン「DIGIC」によるハイレベルな画質と、ハイエンド機ならではのすぐれた拡張性やカスタマイズ性にある。
PowerShot G3が同じ400万画素機のG2からもっとも進歩したのがレンズ。ワイド側でF2.0、テレ側でF3.0の明るさはそのままに、35〜140ミリ相当の4倍ズームになった。その分、収納時のレンズの厚みが増えてボディの奥行きは増したが、3倍と4倍の差は使ってみるとけっこう大きい。撮影距離もテレ側でレンズ先端から15センチまで寄れるため、マクロ撮影にも強い。
さらに、鏡胴部のカバーを外してコンバージョンレンズアダプタを装着することができる。ワイコンを装着すると約24.5ミリの広角に、テレコンを装着すると約245ミリ相当の望遠になる。またクローズアップレンズを装着するとテレ端で10センチまで寄れるし、アダプタにマクロツインライトやマクロリングライトを装着することもできる。この拡張性はなかなかよい。
秀逸なのは、このアダプタがバヨネット式で着脱が簡単なこと。多くのデジカメはねじ込み式なので着脱が面倒だが、この方式ならレンズとアダプタをくっつけた状態で持ち歩けばサッと着脱できる。テレコンとワイコンもG3の登場を機に新バージョンが登場し、性能も上がった(サイズも大きくなったが)。
CCDは1/1.8インチの400万画素。2003年春には同サイズの500万画素CCDを搭載した機種もどんどん出ているが、400万画素CCDの方が微妙にノイズが少なくて安心して使える。
撮れる絵はさすがキヤノンという艶やかな発色。下手な500万画素機より解像感でも上回るくらいだ。大きなレンズを付けているだけあってなかなかシャープだが、エッジ強調の不自然さもなくいい落としどころを突いている。ディテールが描写されている割にノイズも少ない。ISO50からの感度設定になっていることもあるが、多くの機種でときおり気になる暗部のノイズがほとんど見られないのも嬉しいところだ。階調もなかなか豊かで彩度も高い。ISO200までは実用的に使えるだろう。
ホワイトバランスはあまり強力には合わせてこないタイプで、白熱灯下ではかなり赤みを残す。だが、全体のヒット率は非常に高くブレが少ないので、どういうシチュエーションで撮るとどういう色になるかを予測しやすく、それによってマニュアルホワイトバランスに切り替えたりできるので、使っていてストレスがない。
記憶色重視で塗ったような青空が撮れたり、やや暖かめの色合いに写る傾向があるため苦手な人もいるだろうが、総合的な画質でトップクラスなのは間違いない。500万画素機と比べても遜色ないレベルだ。
ハイエンド機だけあって画像のカスタマイズもできる。キヤノン得意の色効果モードで彩度とコントラストを上げた「くっきりカラー」、抑えめの「すっきりカラー」などが用意されているほか、コントラスト、彩度、シャープネスをそれぞれ3段階で調整して組み合わせたカスタムカラーの設定が可能。くっきりカラーにすると、独特の艶やかな写真が撮れる。
大きいがグリップしやすいボディ
ボディはけっこう大きく、4倍ズームになったレンズが飛び出ていることもあって奥行きもある。レンズが飛び出た分、広角時には光学ファインダーが大きくケラレてほとんど使い物にならないという欠点もあるが、それは愛きょうということにしておこう。
ちょっとレトロさもある長方形のデザインで、レンズは中央にある。その上にあるのはAF補助光。光学ファインダーがレンズに近すぎるため広角側でケラレるのが気になる
グリップ部がかなり飛び出ているため、しっかり握るにはよい。シャッターボタンが微妙に傾いているなど細かな気配りもある
大きい分グリップがしっかりしていて持ちやすいが、やはり本体のみで400グラムを越える重量は重く感じる。だが、大きい分スペースはあるので、インタフェースは使いやすく配置されている。シャッターボタンはやや斜めに置かれていて押しやすい。右手グリップ部の上にはダイヤルがある。EOS風の位置だがこちらはクリック付きだ。上面にはEOS風のモードダイヤルがあり、背面には十字キーの他各種設定用のボタンがある。
グリップ部にクリック付きのジョグダイヤルがあり、各種パラメータを素早く変更できる。モードダイヤルの横には回転式の電源スイッチがある。これを左右どちらに倒すかで撮影と再生が切り替わる仕組みだ。ホットシューの横の液晶モニタにも注目
背面は左右両手を使うようにボタンが各所に分散している。十字キーの上限は露出補正とホワイトバランス。さらにマクロ、測光モード、AFエリア選択などが独立したボタンになっており、それ以外はFUNCキーによるメニュー操作で設定する。慣れないとちょっと戸惑うかも
[荻窪圭, ITmedia ]
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