> レビュー 2003年8月6日 06:34 PM 更新

ホームAVサーバも作れる低価格TVチューナーカード――NEC「SmartVison HG2」(3/4)


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 MPEG2録画は352×240/352×480/720×480ドット、ビットレートが720×480ドットで最大15Mbpsだ。可変ビットレートもサポートするが、ビットレート設定は平均のみで最大は自動で平均の倍に設定されるようだ。

 このためDVDビデオ化を前提とする場合は可変ビットレートは4Mbps以下の設定が推奨されている。可変ビットレートは画質をとことん追及するというよりは、できるだけ効率よく高画質で録画するという位置付けのようだ。



プリセットされているのは標準画質(720×480、8MbpsCBR)、高画質(720×480、4MbpsVBR)、標準画質(352×480、2MbpsVBR)。ユーザー設定ではより幅広い設定が可能だが、手動録画と予約録画で共通設定になる。MPEG2 VBRではDVDビデオ化なども考慮し、最大5Mbpsが推奨設定になっている

 録画後の活用機能も充実している。再エンコードの必要がない簡易編集機能を持ち、CMカット程度ならこれで十分。レコーダブルDVDドライブがあれば、付属の「Ulead Movie Writer for NEC」と連携させて簡単にDVDビデオ化できる。DVD-RAMにダイレクト取り込みできる形式で書出したり(取り込みにはDVD Movie Albumが別途必要)、PocketPCでの再生が可能なWindowsMedia形式で書き出すことも可能だ。

 気になるのは録画した番組データが、MPEGフォーマットながら、独自管理下に置かれていることだろうか。FAT32のドライブへの保存や旧製品との互換性を配慮したものだが、好き嫌いが分かれる部分だろう。

 なお、録画した番組は、ファイル名が「録画開始日付時間」、拡張子が「m2p」のMPEGフォーマットで、最大4Gバイトで分割保存されている。だから、直接他のアプリケーションからアクセスすることも不可能ではない。


エクスポート機能も充実し、録画した番組はさまざまな方法で活用できる。DVDビデオの作成も極めて簡単。番組情報などを保持したままコピーすることもでき、互換性を確保したまま複数のHDDへの保存も可能だ

本格ホームAVサーバとしても機能

 本製品を装着したPCはホームAVサーバとしても機能する。クライアントPC用には「SmartVison Player」が付属しており、これを2台までのPCにインストールできる。クライアントPCでも使い勝手はほとんど変わらず、番組が保存されたフォルダなどを意識せずに利用できる点がポイントだ。

 録画済みの番組は、録画したままのMPEG2形式か、サーバ側でリアルタイムエンコードしてMPEG4の700Kbps/1Mbps/1.7Mbpsで配信できる。

 重要なのはこれをクライアント側で任意に指定できる点で、その時のLAN環境に応じて柔軟に利用できるわけだ。もちろん早送り、巻き戻し再生もOKで、操作に対するレスポンスが多少低下する程度しか、サーバ側での利用との違いはない。

[坪山博貴, ITmedia ]

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