> レビュー 2003年8月6日 06:34 PM 更新

ホームAVサーバも作れる低価格TVチューナーカード――NEC「SmartVison HG2」(4/4)


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 ちなみに今回は意図的にAthlon 1GHzのPCをサーバとしてみたが、もっとも負荷が大きくなるMPEG4 1.7Mbpsでもサーバ側のCPU使用率は60〜70%程度。今時ならセカンドPCでも十分使用に耐えるだろう。



配信する形式はクライアント側で設定可能。MPEG4でも1.7Mbpsならばそれほど画質の劣化を気にすることなく、録画した番組を再生できる。最もサーバ側の負荷の大きくなるMPEG4 1.7Mbpsでも、Athon 1GHzのPCならCPU使用率は60〜70%程度だ

 また、クライアント側から放送を見ることもできる。録画フォルダの「チューナー」を選択するとチャンネルが並ぶので、これを選択すればいい。視聴中はチャンネル切替えも普通に行え、タイムシフト再生もできる。

 ただし、こちらはMPEG2形式での配信のみで、チューナー映像を「長時間」に設定しても2Mbps VBRとなり、最大4Mbps程度の帯域が必要。無線LAN(802.11b)では、電波状態次第ではコマ落ちなどが発生する可能性もある。



サーバから「チューナー」フォルダを選択すると放送を見ることができる。また視聴中はチャンネル切替えもアップ、ダウンボタンで行え、本製品を装着したPCと変わらない操作感で、タイムシフト再生も利用できる。

 EPGも利用できる。サーバのアイコンをダブルクリックするとサーバPCに保存された番組表を取り込み、録画予約もできるし視聴する番組の選択にも利用できる。もちろん予約された録画はサーバ側で行われる。


サーバのアイコンをダブルクリックすると、EPGのデータがサーバから転送されて利用可能になる。番組表から視聴する番組を選択することも、録画予約を行うこともできる。

 なおサーバ、クライアントに関わらず視聴、録画、再生が可能なのは「同時に1台のPCのみ」となるため、クライアントPC(配信)を優先するか、予約録画を優先するかといった設定もサーバ側で可能。基本的には予約録画を優先しておけば、大事な録画を逃すということがない。

 クライアントPCよりサーバPC(本製品が装着されたPC)での利用の方が快適なのは言うまでもないが、クライアントPCからできないのは、詳細な設定やおまかせ録画の設定程度で、日常的な利用はクライアントPCでも不便ない。サーバとするPCはセットアップが完了したらディスプレイレスとし、必要な設定だけリモートデスクトップやVNCなどを利用してクライアントPCから行うといった使い方もできるだろう。

 本製品は単にハードウェアエンコードタイプのテレビチューナーカードとしても格安。ホームAVサーバとして利用する場合でもサーバPCに求められるCPUスペックもそれほど高くなく、ソフトウェアやクライアント用のライセンス追加購入も不要だ。ゴーストクリア機能が欠けている点が気になる人もいるだろうが、非常にお買い得な製品であることは間違いない。

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[坪山博貴, ITmedia ]

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