カシオ計算機 QV-R40――高速・高レスポンス性がウリの400万画素3倍ズーム機(2/4)
QV-R40はシンプルな形状だが、ホールディングも悪くない。もちろんちゃんと撮影するためには両手ホールドが前提だ。 ボタン類もシンプルで分かりやすい。マニュアルを見なくても使うのに困らないだろう。とくに主たる「REC」「PLAY」ボタンが一等地に置かれていて、これが電源スイッチも兼ねている。つまり、電源オフの状態で「REC」ボタンを押せば撮影モードで起動してすぐに撮影可能になり、「PLAY」ボタンを押せば再生モードで起動してすぐに画像を閲覧できるわけだ。上部のボタンは電源を切る時だけに使えばいい。なお、撮影←→再生の行き来にもこのボタンを使うが、できれば再生モードからシャッター半押しで撮影モードに移ってほしいところだ。
「REC」(右)と「PLAY」(左)は電源スイッチも兼ねている。中央に「SET」を配置した十字キーと、メニュー、ディスプレイというシンプルなボタン構成 十字キーはメニュー操作だけでなく、マクロモードやストロボの設定などにも使用する(上下ボタン)。それはいいのだが、標準状態では左右ボタンに撮影モード(静止画/ベストショット/動画)の切り替えが割り振られている。撮影モードを頻繁に変更することはないので、左右ボタンには露出補正(EVシフト)を設定しておこう。ボタンのカスタマイズはメニューで簡単に行える。電源を切ると初期状態に戻ってしまう設定は、「モードメモリ」で保存しておく。ISO感度やフラッシュ、デジタルズーム、ホワイトバランスなどは設定を保存しておいた方が使いやすいはずだ。 その他では、ヒストグラム表示が便利。画像の再生時だけでなく、撮影時にリアルタイムで表示する機能も持っている。白飛びを何としても回避したいデジカメ環境では、実にありがたい機能だ。 また、再生時にズームレバーをワイド側に操作するとサムネイル(一覧)表示になるのは一般的だが、QV-R40ではさらに一段ワイド側に押すと、カレンダー状の表示になる。つまり「○月○日に撮影した画像」が簡単に分かるわけだ。このクラスのデジカメでは、撮影した写真を1カ月ぐらいカメラに入れっぱなしにしていることも少なくない。ユニークで便利な機能だ。
さて、注目の速さについて見てみよう。ちなみにカタログには、世界最速として、起動時間:1秒、レリーズタイムラグ:0.01秒、再生間隔:0.1秒の三つがうたわれている。 しかし、起動時間やレリーズタイムラグだけを測るのは大変難しく、また、実際にレスポンスが気になるのは合焦時間なので、ここでは電源オンから第1カットが撮影できるまでを測定してみた。結果は約2.1秒で、筆者がテストした中では最速の部類だった。うたい文句はダテではない。
シャッターボタンを押し続けた状態で時計の秒針が「12」の位置に来た時に電源ボタンを入れ、第1カットが何秒後に撮影できるかをテストした。何度か試したが、平均で約2.1秒だった。文句なしに速いといえる。撮影は、画質を2304×1712ピクセル/Fineとしたほかは、すべて標準状態とした ただし、気になる点がないわけではない。まずは連写。バッファが少ないためか、1カット撮影すると、保存が終了するまで次のカットが撮影できない。その間約4.5秒。これはさすがに遅い。数カットでもいいから連続してシャッターが押せるようにしてほしい。 また、再生画面の表示は速いものの、拡大する際には、ちょっと引っかかるような間があってから拡大が始まる。表示そのものが速いため、こういった間がよけいに気になってしまう。 操作を待たなければならないのも気になった。例えばズームを動かして何カットか連続して撮影することはよくあるが、データが保存されないとズームレバーが反応せず、また、保存終了後に再度レバーを操作しないとズーミングしない。レンズの動き出しが遅れるのは仕方ないとしても、レバーを回したままにしておけば保存終了後すぐに動き出すようにしてほしい。 このように、個々の動作は十分高速だが、操作全体のレスポンスについては、さらなる煮詰めを期待したい。 [西尾淳(Windy Co.), ITmedia ] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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