> レビュー 2003年8月25日 06:45 PM 更新

10倍ズームと大型液晶モニタが魅力――東芝 Allegretto M700(2/3)


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ちょっと暗いとフォーカスが来ない

 M700を使っていて気になったのは、フォーカスや起動が遅いことだった。フォーカスは特に望遠側で合いづらい。それを確認するため簡単なテストを行った。

オートフォーカステスト


室内灯とスタンド2個で時計を照明し、針が「12」の位置に来たときにシャッターを押し、何秒後にシャッターが切れるかを調べた。1カット撮影するごとに手でレンズを隠してシャッターを押し、フォーカス位置は外している。すべてテレ端、ISO100、最大解像度、スポット測光(測距)で撮影。M700とE-100RSは被写体まで375センチ、キヤノンの「PowerShot S30」と三洋電機の「Xacti」は105センチだった。「明るい状態」は、M700でF3.1、1/36秒。「暗い状態」はF3.1、1/4秒程度だが、M700はまったく合焦しなかったため、F3.1、1/8秒まで明るくして測定している

 その結果、光が十分にある状態ではそこそこの速さだが、暗くなるとてきめんにフォーカスが遅くなることが分かった。走査が2往復くらいすることも多かった。さらに、F3.1、1/4秒の暗さではまったくフォーカスが合わなかった。もっとフォーカス性能を上げてほしいところだ。

 また、上記テストと合わせて、「起動→第1カット」までの時間を測定したが、これも遅かった。普通は4〜5秒、高速起動をうたったモデルでは2秒台で起動するのに、M700は7秒台。ここは東芝の意地を見せて、もっと高速な起動を実現してほしいものだ。

起動時間テスト


室内灯とスタンドで時計を照明し、針が「12」の位置に来たときに電源を入れ、シャッターを押しっぱなしにして、第1カット撮影までの時間を計測した。テスト機種には、高速起動がウリのカシオ計算機の「QV-R40」やコニカの「KD-500Z」も入れている。撮影条件は、すべてISO 100、最大解像度、スポット測光(測距)。その結果、M700は平均7.1秒かかった

メニュー構成は再考が必要か

 M700のメニュー構成は二通りある。「Menu」ボタンによる設定メニューと、「OK」ボタンで表示される「撮影タブメニュー」で、露出モードやホワイトバランスなど使用頻度の高いものは撮影タブメニューにまとめた、という構成だ。しかし筆者は、撮影タブメニューにはちょっとなじめなかった。

 例えばマクロモードに切り替えるには、「OK」→「OK」→十字キーの「右」を4回押して「AF」に合わせて「上」で決定し、「右」で「マクロ」を選択して「OK」を押す、という作業になる。操作数が多いし、何より「上」で決定するのが気になった。「OK」で決定するほうが自然だと思うのだが。

 普通にスタンバイしている画面では、マクロやホワイトバランスなどの状態が表示されないのも使いにくい。撮影タブメニューを出しっぱなしにすればいいのだが、するとこのメニューは巨大なため、被写体が見づらくなる。

 また、望遠撮影の場合、撮影時に表示される絞り値と実際の値が異なることがある。例えば、プログラムAE+テレ端での撮影時に、モニタには「F2.8、1/40秒」と表示されていても画像には「F3.1、1/36秒」と書きこまれていることがあった。ファームウェアのバージョンアップで構わないので、ぜひ正しい表示にしてほしい。


 以前、某カメラメーカーの開発者に言われた言葉をいまも覚えている。

「スポーツ撮影には望遠が必須ですが、『望遠=スポーツ』じゃないんです。望遠はもっともっと可能性があるものなんです」

 M700に気になる点がないわけではない。しかし望遠撮影の可能性を見捨てずに、さらに発展させてほしいと切に願う。

[西尾淳(WINDY Co.), ITmedia ]

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