事業コンセプト
モバイルコンピューティングの発展と情報ダウンタイムの削減(2/2)
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東芝にはService to Order(STO)という、顧客の求めに応じてITにまつわる様々なサービスを提供するプログラムがある。STOには数百もの基本メニューが用意され、顧客が必要とするサービスを提供するというもの。さらに企業の幅広いニーズに万全な対応がとれるよう、専用メニューも用意されている。
たとえば、置き忘れや盗難などによる情報漏洩に対しては、ワンタイムパスワードや、IDカードやUSBキーを認証鍵とするWinSafe for TOSHIBAを利用した、個人認証ソリューションのメニューが用意される。また盗難や紛失に対応する保険や、故障時のオンサイトサポートプログラムの提供といったサービスもある。
社内への無線LANの配置といったサービスメニューもある。無線LANで利用可能なチャンネル数、1チャンネルあたり接続できるユーザー数には限りがある。小規模な事業所であれば問題の発生は少ないが、ある程度以上の規模となるとアクセスポイントの配置や設定に関しての経験が必須となる上、無線セキュリティに関しての知識も必要だ。
ノートPCを中心にPC事業を展開してきた東芝にとって、このようなモバイル環境ならではのソリューションサービスは得意中の得意と言える。だが、東芝のモバイルワークスタイルに対する解答は、ソリューションビジネスだけではない。
情報ダウンタイムを極小化する東芝のノートPC
常に情報にリーチできる環境の構築が可能になると、それまでよりも“情報へと繋がっていること”の価値が相対的に高まる。裏を返せばモバイルワークスタイルの依存度が高くなるほど、ノートPCから情報にアクセスする経路上で何らかの問題が発生した時の経済的損失は大きくなる。
東芝はその時間、すなわち、個人や企業が情報と分断される時間を“情報ダウンタイム”と表現する。そして東芝製ノートPCの基本コンセプトとして、情報ダウンタイムを削減することを明確に打ち出している。
情報ダウンタイムを生み出す原因には、たとえばバッテリ切れ、ワイヤレス機能の未整備、モバイル環境における操作性や基本性能の欠如といったハードウェア性能に起因する項目が挙げられるが、東芝が考える情報ダウンタイムの定義は、サポートや品質といった分野にまで広げられている。
サポートに関しては、持ち歩いているPCにトラブルがあったとき、いかに速く復旧させるか、あるいは前述したSTOのようにより優れたモバイル環境を構築するためのサービス提供といった要素が挙げられる。また、そもそもの故障発生やハードウェアトラブルを防ぐために、堅牢性や耐久性を高めるといったアプローチも取っている。
こうしたハードウェアの性能以外にまで目を向けた、顧客へのさらなる付加価値の提供が、東芝がモバイル時代に提供する大きな付加価値になるに違いない。
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