> レビュー 2003年9月26日 09:26 PM 更新

最高レベルの3D性能と高いモビリティ――バイオノート505 PCG-V505W/P(2/3)


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Pentium Mの採用でバッテリーライフやトータルバランスが大幅に向上

 3Dグラフィック性能に続いて、CPU、メモリ、HDD性能を測るFuturemark製の総合ベンチマークソフト「PCMark2002」を使って、新旧モデルのパフォーマンスを比べてみた。CPUは、夏モデルがモバイルPentium 4-M/2.2GHz、秋モデルがPentium M/1.5GHz。ベンチマークテストの結果は以下のとおり。

 夏モデル秋モデル
CPUスコア53084650
メモリスコア45234472
HDDスコア499487

PCMark2002によるベンチマークテスト結果

 いくらPentium Mが高性能とはいえ、700MHzもの動作周波数(クロック)の違いは大きく、CPUスコアは658ポイントも下がっている。一方メモリスコアは、秋モデルがDDR333を採用したためか、その差は約50ポイントと小さい。HDDスコアは、ご覧のようにほぼ同じだ。

 PCMark2002のテスト結果では、いずれの項目でも夏モデルを下回っているが、とはいえ、ノートPCとしては決して悪くない結果だ。処理能力の点で不満を感じることはまずないだろう。

 秋モデルで採用したPentium Mの特徴は、低消費電力によるバッテリー性能の良さだ。夏モデルのバッテリー駆動時間(カタログ値)は約2.5〜5時間(JEITA値約3.5時間)。これに対し、秋モデルの駆動時間は約4〜7時間(JEITA値約5時間)と長寿命化が図られている。JEITA値で1.5時間も延びており、トレードオフの関係にあるバッテリーライフと性能をバランスよく両立させているという印象だ。これならCPU性能のマイナスをカバーして余りあるだろう。

 実際に、バッテリー電源のみでDVDを再生してみたが、2時間を超える映画も問題なく最後まで視聴できた。コマ落ちなどの問題もない。サウンドについては、キーボードの上部にステレオスピーカーを装備。MEGA BASS機能が高低音を強調し、ノートPCとしては優れた部類の再生音質だ。

 そのほかの強化ポイントは、メモリースティックPROの高速転送対応、CD-R/RW&DVD-ROMコンボドライブのCD-R書き込みが8倍速から16倍速に高速化され、無線LANはIEEE802.11b/g対応となった。無線LANの感度も悪くない。


CD-R書き込みが最大16倍速となったCD-R/RW&DVD-ROMコンボドライブ

 以下は夏モデルと同じである。主なポイントを列挙していこう。

 液晶ディスプレイは、12.1インチXGA(1024×768ピクセル)対応の高輝度/低反射TFT液晶。パネルは現在流行のいわゆるツルピカ液晶の「クリアブラック液晶」(同社の呼称)ではなく、従来と同様のノングレア処理されたノーマルなものだ。左右・上下の視野角は平均レベル。

 同社のクリアブラック液晶は映り込みが少なく、この種の液晶パネルとしてはよくできている。しかし、クリアブラック液晶はバイオノートのGR、FR、TRシリーズや新しいデスクトップの一部に搭載されているが、バイオノート505やZでは採用していない。

 この点についてソニーに聞いてみたところ、「テレビやDVD、写真などをよりきれいに美しく見る必要性が高いモデル」にクリアブラック液晶を搭載しているとのことだった。同じモバイルノートでも、TRは「見る楽しさ」をコンセプトにしたモデルなのでクリアブラック液晶を搭載しているが、505やZは、どちらかというと「ビジネス色が濃い」ため搭載を見送ったようだ。

[高柳政弘, ITmedia ]

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