> レビュー 2003年12月17日 07:02 AM 更新

“モノアイ”があなたの動きを追う――Webカメラ「Qcam Orbit」(3/3)


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 Logitechは今年1月に、デジタルズームを使ってパン/チルトを行うFace Tracking技術を採用したQcam用ユーティリティソフト「ImageStudio 7.3」を、デジタルズーム機能を搭載した「Qcam Pro 4000」および「Qcam for Notebooks Pro」向けに開発。6月に発売したマイク内蔵ウェブカメラ「Qcam Messenger」などにも同梱している。

 ImageStudio 7.3には、Digital Radar IIと同じような動作検知ソフト「モーションセンサー」が含まれている。そしてこのImageStudio 7.3がOrbitで動いてしまうのだ。


動作検知ソフト「モーションセンサー」を備えたImageStudio 7.3

 ImageStudio 7.3日本語版はロジクールのダウンロードページから無償でダウンロードできる。各機種ごとに用意されているが、すべて「is730jpn.exe」という同じ1つのソフトウェアなのでどれを使ってもいい。注意しなくてはいけないのがインストールの順番で、先にImageStudio 7.3を入れてその後にQuickCam8.1.1をインストールしないとImageStudioがOrbitを認識してくれない。


インストールの順番を間違えると、OrbitがUSBで接続されていても認識しない

 うれしいことに、QuickCam 8.1.1では顔だけにしか反応しなかった追尾機能が、モーションセンサーでは動くものすべてに適用される。もちろん、そうでなければ監視用として役立たないのだが、従来製品ではデジタルズームを使ったパン/チルトで上下左右のエリアを監視していたのに対して、Orbitではメカニカル機構をしっかり使って動体を追尾しているのだ。

 モーションセンサーでは、画面内のモノの動きを検知すると映像の記録(AVI形式)が開始され、動きがなくなると記録が終わる。動体検知時には音声を流すこともできるので、パトカーのサイレンや「こらっ!誰だ!」といった人の声で侵入者を威嚇するといった使い方も可能だ。


監視用に使えるモーションセンサーの画面。人の声で侵入者を威嚇することも可能

 また、曜日/時間/期間を設定できるので「今月の土日に夜間だけ監視させる」といった使い方も可能だ。記録がスタートする“動きのレベル”もモニター画面下のスライダーで調整できる。

 ImageStudio 7.3にはこのほかにも、開花や日没の様子といった長回しビデオを数秒間に圧縮したりクレイアニメが作成できる低速度撮影(コマ撮り)が可能な「アニメーション」といった楽しめるソフトも用意されている。


クレイアニメが作成できる「アニメーション」。作成したアニメはこちら(AVI形式639Kバイト)

 米国Logitechのダウンロードサイトでは、Orbit以外の機種でも「QuickCam 8.1.1」がメインソフトとして扱われている。現時点ではImageStudio 7.3もダウンロードできるのだが、ImageStudioの中にあるWeb上での画像配信「Web Cam」とビデオ配信「ライブビデオ」の2機能が、提供していたサードベンダー「SpotLife」の12月12日付けでのサービス終了によって使えず、アプリケーションとして不完全なものになっている。Logitech側がいつまでImageStudioを提供するかは疑問なので、Orbit購入予定のユーザーは先にダウンロードしておくことを勧める。

 将来的には、ImageStudio 7.3とQuickCam 8.1.1が統合したようなソフトウェアが開発され、無償でダウンロードできることを望みたい。

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[西坂真人, ITmedia ]

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