スマホを狙うマルウェアが急増、1年で23倍に――ABI Research:調査リポート
スマートフォンの普及に伴い、それを狙うマルウェアも急増している。その数は、この1年で765件から1万7439件に増加。モバイル向けセキュリティアプリ市場も急拡大している。
調査会社のABI Researchは9月25日(英国時間)、スマートフォンアプリケーションのセキュリティ市場に関する報告書を発表した。スマートフォンを狙うマルウェアの数はこの1年で23倍に増え、モバイルセキュリティアプリの世界市場も2012年には3億9800万ドルに達する見込みだ。
Androidを中心に、スマートフォンを狙うマルウェアやスパムSMSが報告されており、ABIの調査によると、2011年第1四半期には438件に過ぎなかったスマートフォン向けマルウェアのサンプルは、2012年第2四半期に1万7439件に達した。2011年第2四半期は765件、同第3四半期は1020件、同第4四半期は4595件、2012年第1四半期は7492件というように増加の一途をたどり、直近では3カ月間で倍以上増えたことが分かる。なお、2011年第1四半期からの増加率は2180%となり、今後もマルウェアの増加は続くと予測されている。
これに合わせて、スマートフォンの保護を目的としたモバイルアプリケーションセキュリティ市場も拡大しており、2012年には3億9800万ドルに達する見込み。これには、エンドユーザー向けに販売される有料アプリの形をとるもの、通信事業者やメーカーが事前にインストールするものなどが含まれる。モバイル向けには、McAfee(米Intel)、AVG Technologies、AVAST Software、F-Secureなど、まざまなセキュリティ製品が登場しており、モバイルセキュリティアプリのダウンロード回数は累計で1300億回を超えるという。なお、ABIはスマートフォンを安全に使うためには、「問題を正しく理解し、自分のニーズに最適な製品を選択することが重要」と指摘している。
同リポートでは、革新性の点からはLookout Mobile Security、Dr.Web、TrustGoを、実装型としてはMcAfee、Kaspersky Lab、Ikrusなどを優れた製品として挙げている。
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