モバイルアプリ市場、2017年には350億ドル規模に――ビジネスモデルに変化も:調査リポート
調査会社のStrategy Analyticsが、モバイルアプリの市場動向に関する調査リポートを発表。2009年には10億ドル規模だったこの市場は、2017年には約8倍にあたる350億ドル規模に拡大するという。
調査会社のStrategy Analyticsは11月6日、モバイルアプリの市場動向に関する調査リポート「Mobile Apps Revenue Forecast:2008・2017」を発表した。モバイルアプリ市場は今後も順調に成長し、2017年には350億ドル市場になると予想する。ただ、アプリのビジネスモデルについては転機が訪れそうだ。
調査はスマートフォン向けアプリの市場動向について調べたもので、2017年にはモバイルアプリの売上高は350億ドルに達するとしている。2009年には10億ドル規模だったことから、8年で35倍の成長を遂げることになる。プラットフォームについては、現在主流のiOS(Apple)とAndroid(Google)による独占状態は今後も継続するとみており、2017年のiOSとAndroidを合わせたシェアは75%以上と予想する。
アプリのビジネスモデルは、現在、アプリで収益を得る方法として主流となっている有料ダウンロードやアプリ内課金から広告モデルへの移行が進むとみる。2009年に7割を占めた有料ダウンロードは2014年にピークを迎え、2017年には売上げの36%まで縮小すると予想。代わって広告の導入が進み、2013年以降は広告が大きな収益源になると予測している。その背景には、アプリ内広告への投資、ターゲティング技術の改善などがあり、広告モデルに依存する開発者が増加するという。このほかの収益源として、バーチャルグッズの販売、サブスクリプションモデルなどが増加すると予想している。
同社のジョッシュ・マーティン(Josh Martin)氏は、「(プラットフォームベンダーによる)開発者を巡る戦いは今後も継続し、開発者の獲得にあたって売上げ支援が重要になる」と述べている。
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