シニア層のスマホ購入、きっかけは「使ってみたい機能やアプリがあったから」――MMD研究所調べ:調査リポート
MMD研究所の調査で、シニアのスマホ所有率が16.8%に達したことが分かった。所有するきっかけで最多だったのは「使ってみたい機能やアプリがあったから」。気になるスマホブランドは「iPhone」が45%でトップだった。
携帯端末を持つシニア層を対象にしたMMD研究所の「スマートフォンの利用及び、購入意向に関する意識調査」によると、スマートフォン所有率は8月の前回調査と比べ5.7ポイント増加した。所有のきっかけとしては4割が「使ってみたい機能やアプリがあったから」と答えている。また気になるスマホブランドとして4割強が「iPhone」を上げた。シニア層のスマホへの関心は徐々に高まりつつあるようだ。
調査によるとシニアのスマートフォン所有率は16.8%で、8月の前回調査から5.7ポイントの増加となった。購入時期は7〜11月が34.2%で最多、スマホ所有者の6割は2012年に購入していた。通信キャリア別では、NTTドコモが6.3%で最も多く、次いでソフトバンクモバイルが5.9%。auが4.0%の順となった。所有のきっかけは「利用してみたい機能やアプリがあったから」が42.4%と最も多かった。8月の調査と比較して「利用していた携帯電話が古くなったから」も31.6%と倍近くに伸び、「スマートフォンが使いやすそうだったから」も24.7%で8.4ポイントと高い伸びを示した。さらに「キャンペーンでスマートフォンが安く購入できたから」が22.2%で11.0ポイントも伸びており、スマホをターゲットにした各社の販促キャンペーンが奏功したことがうかがえる。
購入意欲に関しては、「購入したい」が34.7%で1.8ポイント高くなり、「購入したくない」が38.8%で2.6ポイント下がった。
今回新設された「気になるスマートフォンブランド」という設問では、「iPhone」が45.0%で他を引き離してトップとなり、次いで「らくらくスマートフォン」が27.7%、「GALAXY」が16.6%、「Xperia」が12.9%、「AQUOS PHONE」が11.1%と続いた。「らくらくスマートフォン」の認知度については75.7%と、8月調査から20ポイントも高くなっている。
所有スマホに関する満足度調査では、総合的満足度で「満足している」19.6%、「やや満足している」47.5%で、合わせて67.1%が満足しているという高い結果となった。個別機能では、端末の大きさ、画面の大きさ、画質の良さ、カメラ機能などが軒並み6割超の高い満足度を獲得している一方で、バッテリーの持ちには「不満」32.3%「やや不満」34.2%で合わせて66.5%と大きな不満を持っていることがわかった。バッテリーほどではないが、防水機能についても32.3%と高い不満足度となっている。
この調査はWebを通じたオンラインアンケートで、2012年11月22日〜25日にシニア層939人(60歳〜64歳:543人、65歳〜69歳:241人、70歳以上:155人)の携帯端末所有者を対象に実施した。
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