エネルギー管理システムの構築を容易にするソフトウェア部品、通信規格やデータ形式の違いを吸収:エネルギー管理
BEMS(ビル向けエネルギー管理システム)やHEMS(住宅向けエネルギー管理システム)など、建物内で消費する電力量を監視し、管理するシステムの普及が進んでいる。富士通はエネルギー管理システムの開発を容易にするソフトウェア部品を発売する。
富士通はエネルギー管理システム開発者に向けたソフトウェア部品「SSPF(スマートセンシングプラットフォーム) V01」を2012年6月1日に発売する。インターネットから、建物内にあるエネルギー管理システムにアクセスし、建物内の機器を制御する、あるいは機器ごとの消費電力量を確認することを可能にするシステムの開発を容易にすることを狙ったものだ。
インターネットを流れる通信はTCP/IPという通信規格に則ったものと決まっているが、空調機器や照明機器などにアクセスし、制御するための通信規格に統一したものは存在しない。機器ごと、あるいはメーカーごとに通信する方法が異なる。
さらに、それぞれの機器が出力する消費電力量などのデータの形式にも統一規格は存在せず、開発者は機器に合わせてデータ形式をそろえなければ、データをデータベースに格納できなかった。
SSPF V01は、通信規格の違いとデータ形式の違いを認識し、インターネット側からの指示を適切な通信規格に自動変換する機能を持つ。機器側からインターネットへ通知を出す際にも、通信規格を変換する。
さらに、機器が出力するデータの形式を統一し、データベースに蓄積できるようにする機能も備える。
SSPF V01はJavaプログラムから利用でき、新しい機器や通信規格が登場したときは追加のソフトウェア部品を投入することで対応できる構造になっている。
開発に必要な「基本ライセンス」の価格は6,000,000円。完成したシステムを建物に導入するときは建物1件ごとに追加ライセンスが必要。
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