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奈良市も今夏22%の節電を達成、空調の風量を8割に抑制:エネルギー管理
関西電力の管内で多くの自治体が今夏の電力使用量を大幅に削減したことが相次いで明らかになっている。奈良市では7月〜9月の3か月間で本庁舎の電力使用量を22%削減した。空調の風量を8割に抑えるなど、昨年よりも節電対策を強化した効果が表れた。
奈良市の発表によると、7月〜9月の3か月間に市本庁舎の電力使用量を2010年比で約21万kWh削減した(図1)。削減率は22.2%で、昨年夏の11.5%(2010年比)から削減幅をほぼ倍増したことになる。特に9月の削減率が大きく、月間の電力使用量を約27%も減らすことができた。
そのために昨年の夏よりも節電対策を強化した。最も効果の大きかった対策が空調の吹き出し風量を通常の8割に抑えたことで、これだけで3%程度の節電効果があったと見込んでいる。空調と並んで電力使用量が大きい照明も、従来は全体の3割程度を間引いていたところを、今夏は4割近くまで減らした。
こうした一連の強化策を含めて合計で15%以上の節電を目標にしたところ、各種の対策を徹底した結果、目標を大きく上回る実績につながった。節電期間が終了した10月1日以降も、室内照明の間引きや休憩時間の消灯を継続中である。
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