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「原発銀座」に小規模な太陽光発電所、関西電力が建設に着手:自然エネルギー
福井県おおい町は国内で唯一稼働中の原子力発電所「大飯発電所」があることで知られている。この町で関西電力が太陽光発電所の建設計画を進めていて、先ごろ工事を開始した。再生可能エネルギーの導入に積極的に取り組むことを目的に掲げているが、発電規模はわずか0.5MWである
関西電力は1年以上前の2011年11月に、福井県の若狭地域に2つの太陽光発電所を建設する計画を発表した(図1)。
若狭湾周辺は数多くの原子力発電所が集まる「原発銀座」として有名な場所で、関西電力は大飯、高浜、美浜の3か所に大規模な原子力発電所を所有している。3か所の発電設備がすべて稼働すると1000万kW弱の巨大な発電能力を発揮する。
新たに太陽光発電所を建設するのは、大飯発電所がある大飯郡おおい町と、高浜発電所がある大飯郡高浜町である。ただし建設予定地は2つの原子力発電所から離れた場所にある。
大飯発電所は日本海に突き出た大島半島の北端にあるのに対して、「若狭おおい太陽光発電所」は半島の南端にある。もう1つの「若狭高浜太陽光発電所」も若狭湾をはさんで高浜発電所とは反対側の地域に建設する。共通点は4つの発電所のいずれもが海の近くに立地することだ(図2)。
2つの太陽光発電所の発電能力はそれぞれ500kW(0.5MW)で、メガソーラーにも満たない規模である。原子力発電所と比べるとケタが4つも違う。あたかも両者の発電規模の違いを見せつけるかのような状況になる。
原子力発電所が存在する2つの町に小規模な太陽光発電所を建設する目的はどこにあるのだろうか。
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