石油資源開発が太陽光に乗り出す、北海道で15MW:自然エネルギー
石油や天然ガスの開発、生産に注力する石油資源開発が、太陽光発電事業を開始する。北海道苫小牧市の油ガス田の周辺で2カ所のメガソーラーを2014年に相次いで立ち上げる計画だ。
石油資源開発は社名にある通り、国内外の石油資源や天然ガス資源を開発、設備を運営する企業だ。海外では北米やインドネシア、ロシアなどで開発を続けており、国内では北海道や秋田県、山形県、新潟県で油ガス田を運用している。例えば北海道苫小牧市では1996年から石油と天然ガスを産出する国内最大級の「勇払油ガス田」を運営している(図1)。
同社は2013年6月、2件のメガソーラー計画を発表した。同社はこれまで太陽光発電事業に取り組んだことがない。いずれも勇払油ガス田周辺の土地を利用する。
2013年6月に着工するメガソーラーでは他社と組んだ。住友商事、住友商事北海道と共同でソーラーパワー苫小牧を設立、出資した。勇払油ガス田近隣の土地をソーラーパワー苫小牧が賃借する。設計・調達・建設はNTTファシリティーズが担う。完成したメガソーラーはソーラーパワー苫小牧が運営する。
図2はメガソーラーの完成予想図だ。出力は13MW、太陽電池モジュール15.2MW分を設置する。2014年11月に完成を予定する。
ほぼ同時期に、石油資源開発が1社でメガソーラーを立ち上げる。勇払油ガス田を操業する北海道鉱業所内の未利用地、6万2000m2を利用した計画だ(図3)。2013年9月に出力1.8MW(太陽電池モジュール2.4MWを設置)のメガソーラーの建設を開始し、2014年7月の完成を予定する。2014年8月には運転を開始する計画だ。設計と建設は千代田化工建設に依頼する。
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