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地熱開発の補助金が全国25カ所に決定、新たに2次募集も開始:自然エネルギー
2013年度に総額28億円の予算で実施する「地熱発電理解促進関連事業支援補助金」の1次採択案件が25件に決まった。北海道の6件を筆頭に、中国・四国を除く各地域の地熱開発プロジェクトが選ばれた。新たに追加の応募を9月11日まで受け付ける。
この補助金は全国の地熱が豊富な地域で発電事業を推進するために、住民に地熱発電のメリットを理解してもらうことが最大の目的になっている。地熱の熱水を利用した設備などの導入を補助する「ハード支援」のほか、地熱発電の専門家による講習会や地熱発電所の見学会といった「ソフト支援」も補助金の対象になる。7月5日までの1次募集で25件が選ばれた(図1)。
最多の6件が採択された北海道では、東部の弟子屈町(てしかがちょう)で進められている温泉発電の熱水を2次利用するビニールハウスなどが補助金の対象になった。地熱王国の大分県からも4件が選ばれて、別府市で計画中の熱水を利用したハウス栽培施設に補助金が支給される。
先ごろ国定公園内の掘削調査が始まった秋田県の湯沢市も対象に入り、地元の住民向けに発電所の見学会などの実施費用を補助金で受ける。このほか温泉地域で住民の理解を促進するためのプロジェクトとして、岩手県の雫石町(しずくいしちょう)、新潟県の松之山温泉、静岡県の東伊豆町、富山県の宇奈月温泉、和歌山県の田辺市、九州では長崎県の小浜温泉や鹿児島県の霧島温泉が補助金の対象に選ばれた。
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