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最高に暑かった8月前半、電力の需要は6地域で前年を上回る:電力供給サービス
8月前半の電力需要は7日(水)から9日(金)にかけて、全国9地域すべてで7月の実績を上回った。前年8月の最大電力と比べても、6つの地域で需要が増えている。増加率が最も大きいのは九州で5.0%増だった。東京は前年から0.3%、関西は1.8%の増加で、猛暑でも需要は伸びていない。
8月の前半は全国的に35度を超える猛暑日が続き、ついに最高気温が40度を突破する地域まで出た。幸いにも12日(月)からお盆休みに入ったことで需要は低く推移したものの、直前の9日(金)には今夏の最大電力を記録する地域が相次いだ。電力の需給状況を公表している9つの地域では軒並み7月の最大電力を超えている。
さらに前年8月の実績と比べても、東京・中部・関西・中国・四国・九州の6地域で需要が増加している(図1)。増加率が最も大きかったのは九州の5.0%増で、次いで中部の3.3%増、四国の2.5%の順である。関西は1.8%増、中国は0.6%増、東京は0.3%だけ前年を上回った。
それでも各地域ともに電力の需給状況は安定している。政府の委員会が予測した8月の最大電力には達していない。需要が増加した九州でも、8月9日の最大電力は予測値よりも1.1%少ない状態だ。関西は4.1%、東京は6.6%も少なく、供給力に対して十分な余裕がある。
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