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1年間で最も増えた再生エネルギーは?:ウイークエンドQuiz(2/2 ページ)
世界の電力消費量は年々増加している。火力発電所を新設すると建設関連の費用はもちろん、毎年の燃料費がばかにならない。このため、再生可能エネルギーを利用した発電所が新規の5割以上を占めている。それでは2012年に全世界で最も容量が増えた発電所は、どの再生可能エネルギーを使ったものだろうか。
正解:
c. 風力
ミニ解説
2012年の増加量については、再生可能エネルギーに関する国際ネットワークであるREN21(Renewable Energy Policy Network for the 21st Century)が2013年6月に発行した「Renewables 2013 Global Status Report」にまとめられている。このレポートでは、7種類の再生可能エネルギーについてさまざまな角度から調査結果を掲載している。
1年間に増えた発電容量を図1に示した。最も多いのが風力発電の45GW。次いで水力発電の30GW、太陽光発電の29GW、バイオマス発電の9GWだった。
ただし、増加分ではなく、2012年末時点の総容量を見ると様子が異なる。2012年末の7種類の発電所の総容量を合計すると1470.7GWになる(図2)。このうち、約3分の2を水力発電(990GW)が占める。2番目が20%(283GW)を占める風力発電だ。以下、太陽光発電(100GW、7%)、バイオマス(83GW、6%)となった。
なお、2012年に風力発電を新設した国の順位を見ると、中国と米国がほぼ同量で1位、2位を競い、次いでドイツ、インド、英国の順だった。
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