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ピタリと分かる地下世界、ヘリで地熱発電の適地を選ぶ:自然エネルギー(2/2 ページ)
石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は2013年10月からヘリコプター(ヘリ)を利用した地熱資源調査を開始する。これまで見逃されていた地熱発電の適地を捜す他、漠然としていた適地を絞り込むことが目的だ。ヘリを使った3種類の調査を紹介する。
もう一度調べる理由とは
実は地熱発電所の適地を捜す調査では、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が先行している。1980年度から2010年度まで30年をかけて、67カ所(重複を含む)を調査済みだ(図4)。久住(1985年)は、くじゅうとほぼ同じ地域を調べており、栗野・手洗(1980年)と霧島烏帽子岳(2001年)は霧島とほぼ一致する。
「NEDOの調査との関係は2つある。NEDOの調査ではある程度絞り込んだ地域を対象としていた。今回の調査ではそこから漏れていた有望地点を捜し出すことが目的の1つだ」(JOGMEC)。逆の目的もある。「NEDOによる北海道大雪山の調査では100km四方の領域に1000万kW以上の地熱資源があるという結果がでているが、これでは対象が広すぎる。このような地域をヘリによって絞り込むことも目的だ」(JOGMEC)。
この他、既存の調査データとヘリの調査データを突き合わせて、ヘリの調査が手法としてどの程度有効なのかを調べる意味もあるとした。「実は約10年前に、くじゅうで小規模なヘリ調査を実施しており、そのデータとも比較したい」(JOGMEC)。来年度以降は全国の有望地域を順に調査していきたいという。
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