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バイオマスでタイヤを造り、太陽光で電力と酸素を作る:スマートファクトリ
天然のバイオマス素材を使ったタイヤ「エナセーブ」を製造・販売する住友ゴム工業が、宮崎県にある主力工場の屋根でメガソーラーを稼働させた。屋根上の発電設備では国内最大級の2.2MW(メガワット)の能力を発揮する。工場内には横幅116メートルの「緑のカーテン」もある。
住友ゴム工業の宮崎工場は自動車用タイヤ生産拠点の1つで、宮崎県南部の都城市に立地している。工場の屋根2万平方メートルのスペースに9000枚の太陽光パネルを設置して発電事業に乗り出した(図1)。設備全体の発電能力は2.2MW(メガワット)で、年間に230万kWhの電力を供給することができる。
すでに2013年2月に固定価格買取制度の認定を受けて、2014年1月31日から運転を開始した。発電した電力は全量を九州電力に売電する。2012年度の買取価格(1kWhあたり40円)を適用できるため、年間に約9200万円の売電収入を得られる見込みだ。
住友ゴム工業は早くからグリーン電力を購入するなど、再生可能エネルギーの導入に積極的に取り組んできた。宮崎工場を含めて生産拠点の燃料を重油からLNG(液化天然ガス)に切り替えたほか、建物の側面で「緑のカーテン」を育成してCO2排出量の削減活動を推進している(図2)。
主力商品のタイヤ「エナセーブ」は2006年から天然のバイオマス素材の比率を高めて、2013年11月には世界で初めて100%の天然素材を使った「エナセーブ100」を発売した。宮崎工場では1日あたり約5万本のタイヤを生産している。
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