ニュース
国内最大のバイオディーゼル発電所、東南アジアのパーム油を燃料に:電力供給サービス
電力小売サービスやエネルギー管理システムを手がけるエナリスが、バイオマスを活用した大規模な発電所の建設を決めた。食用に使わないパーム油を東南アジアから輸入して燃料に利用する。2年間でバイオ燃料による発電事業に200億円を投資する計画だ。
エナリスは2014年に入ってからバイオマス発電プロジェクトを加速させている。1月に木質バイオマスの発電事業会社を岩手県に設立したのに続いて、5月12日には臨時取締役会を開いて大規模なバイオディーゼル発電所の建設を決定した。
現時点で建設予定地は明らかになっていないが、燃料にはインドネシアなど東南アジアから輸入するパーム油を利用する。パーム油はアブラヤシの果肉から作る植物油で、全世界の生産量の約2割は食用以外の用途に使われている。エナリスはインドネシアにあるバイオ燃料開発会社に出資してパーム油の安定確保を図る方針だ。
新設する発電所は2014年12月に稼働する予定で、国内のバイオディーゼル発電所では最大の規模になる見込み。このほかにもバイオ燃料による発電事業を拡大して、2015年末までに総額200億円を投資する。発電規模は合計161MW(メガワット)を想定している。
関連記事
- 木質バイオマスによる電力を地産地消、岩手県北部で1万2000世帯分
フジコーとエナリスが共同で発電事業 - コープが握る電力の主導権、国の制度の上を行く
エナリスと共同で再生可能エネルギーの地産地消 - ピーク時の電力の50%を再エネに、地上38階建ての都心のビル
バイオガス発電と太陽光発電を組み合わせて利用 - バイオマス発電: 使わずに捨てる資源から、800万世帯分の電力
再生可能エネルギーの未来予測(6) - バイオマスは電力源の宝庫、木材からゴミまで多種多様
再生可能エネルギーの固定価格買取制度(8)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.