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火力発電の石炭灰を復興用の盛土に、福島県で6月から製造開始:電力供給サービス
東北電力は石炭火力で日本最大級の発電設備を運転する「原町火力発電所」に、石炭灰から土を製造する装置を導入する。復興で必要な盛土の材料に使えるように、6月から製造を開始して、8月中に販売を始める予定だ。年間50万トンにのぼる灰の1割を盛土の材料に利用する。
福島県の南相馬市にある「原町火力発電所」は太平洋沿岸に立地していて、東日本大震災で津波による甚大な被害を受けた。約2年間かけて復旧してからは、地域の木質バイオマスを燃料の一部に利用するなど、復興に向けた取り組みを続けている。新たに石炭火力発電で生じる大量の灰を復興の盛土として活用するため、灰から土を製造する装置を導入する(図1)。
原町火力発電所には日本で最大級の出力100万kWを発揮する石炭火力発電設備が2基稼働している。石炭を燃焼させた後に発生する灰の量は年間50万トンに達する。通常は地中などに埋めて処分するが、灰の中でも微粉末の「フライアッシュ」は土に転換することができる。
東北電力はフライアッシュにセメントと水を混合して固形物を作ることによって、復興に必要な盛土の材料に使えることを確認した。発生する灰の1割に相当する年間5万トンのフライアッシュを利用すると、容量にして6万立方メートルの盛土を製造することができる。
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