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赤外線でも発電できる、太陽電池の新色素蓄電・発電機器(2/2 ページ)

田中貴金属は色素増感太陽電池用の色素「DX(ダイエックス)」の製造を2015年1月から開始、年初から販売する。特徴は従来の色素が利用できなかった近赤外光を吸収し、電力に変えることができること。電流値が25%増加するため、色素増感太陽電池として最高性能を狙うことができる色素だという。

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二人三脚でさらに効率を高める

 DXは利用できる太陽光の幅が広く、高い効率を実現できる。同社によれば、さらに高い出力を期待できる手法があるという。タンデムセルだ。タンデムセルとは、特性が異なる2枚の太陽電池を何らかの方法で上下に重ねて、高い出力を得る手法。

 「既に瀬川教授と協力して、従来の色素増感太陽電池用の色素とDXを組み合わせた高効率タンデムセルを開発済みだ。今後は、当社が発売する『CYC-B11』とDXを組み合わせたタンデムセルに取り組む」(同社)。

 図4に可視光で効率が高いCYC-B1と、今回のDXについて、吸収した光子(太陽光)から何個(%)の電子(電流)を生み出すことが可能かを示した(IPCE:外部量子効率)。CYC-B1とDX-1を組み合わせると、可視光から近赤外光まで効率良く発電できることが分かる。


図4 従来の高性能色素とDXの比較 出典:TANAKAホールディングス

【修正記録】 本文公開後、注1の冒頭部分の表現を「DX1〜DX3などの分子」と変更いたしました。(2014年11月7日)

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