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燃料電池車をタクシーに、福岡市で5台の導入が決まる:電気自動車
国土交通省がバスやトラックなどを対象に2012年度から実施している「地域交通グリーン化事業」で初めて燃料電池車が選ばれた。補助金を適用して福岡市のタクシー5台に燃料電池車を導入する。福岡市は2008年度から「福岡水素タウン構想」を推進してきた水素エネルギーの先進地域である。
「地域交通グリーン化事業」は環境性能に優れた電気自動車をバスやタクシー、トラックなどにも拡大して、低炭素型の街づくりを推進することが目的だ(図1)。国土交通省が2012年度に開始して、2014年度は3億1100円の予算で実施する。新たに燃料電池車を対象に加えて公募を実施した結果、福岡市の燃料電池タクシーに初めて補助金を交付することになった。
この事業の対象に選ばれると、バスと燃料電池タクシーは車両本体価格の2分の1、電気自動車のタクシーやトラック、充電設備は3分の1まで補助金を受けることができる。2014年度は全国10地域を合わせて電気トラックが10台、プラグインハイブリッドを含めた電気タクシーが13台、充電設備が8基、燃料電池タクシーが5台の合計36件を決定した(図2)。
福岡市では地元のタクシー会社5社が燃料電池車を1台ずつ導入する。福岡県では福岡市と北九州市の2地域で2008年度から「水素タウン構想」を掲げて、水素エネルギーの活用に取り組んできた。北九州市には岩谷産業が九州で初めての商用水素ステーションを2014年10月に開設するなど、燃料電池車を普及させるためのインフラの整備も進み始めている(図3)。
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