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国内最大157MWの風力発電所、100基の風車が岩手県の丘陵に並ぶ:自然エネルギー
岩手県の釜石市を中心に広がる丘陵地帯で、国内最大の風力発電所を建設するプロジェクトが始まった。2004年から運転中の風力発電所を拡張して、合計100基の風車を設置する計画だ。2020年1月に運転を開始する予定で、発電能力は既存の設備と合わせて157MWに達する。
全国で20カ所以上の風力発電所を運営するユーラスエナジーグループが、岩手県で運転中の「ユーラスエナジー釜石広域ウインドファーム」の発電事業を大幅に拡張する(図1)。この風力発電所は2004年に運転を開始して、現在は43基の風車で最大42.9MW(メガワット)の電力を供給することができる。
既設の風車は2つの区域に分けられていて、そのあいだの丘陵地帯を中心に57基の大型風車を新設する計画だ。対象の区域は東西に約6キロメートル、南北に約3キロメートルに及ぶ。岩手県の南部にある釜石市のほかに隣接する遠野市と大槌町にまたがる。
新設する風車は羽根(ローター)の直径が88メートルある大型で、1基あたりの発電能力は2MWである。57基で114MWになり、既存の発電設備と合わせると157MWに達する。現時点で日本最大の風力発電所は島根県にある「新出雲風力発電所」の78MWである。釜石広域ウインドファームの拡張計画が完了すると2倍近い発電規模になる。
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