ニュース
水力発電1kWh増に向けまい進する北陸電力、2拠点の出力を増強:電力供給サービス
水力発電の発電量拡大に取り組む北陸電力は、水力発電所の出力増強に取り組む。新たに石川県白山市の白峰発電所と、福井県大野市の中島発電所の増強を発表した。
今回増強を発表した、手取川水系の白峰発電所は、国土交通省から最大取水量を増加する許可を得て、発電所出力を900kW増加し1万5100kWとした。また九頭竜川水系の中島発電所は、性能確認試験結果により、発電所出力を900kW増加できることを確認。出力を1万8900kwに変更している(図1、図2)。
白峰発電所は1956年12月に、中島発電所は1957年2月に運転を開始した歴史ある水力発電所で、水車型式はいずれも立軸単輪単流渦巻フランシス水車、立軸三相交流同期発電機を設置している。今回の変更により、発電電力量は、年間約310万kWh(一般家庭約800世帯の年間使用電力量に相当)増加し、年間1850トンのCO2排出量削減効果が期待できるとしている(図3、図4、図5)。
水力発電の増強を加速
北陸電力は、2015年4月にも常願寺川水系小口川の小俣発電所(富山県富山市)および九頭竜川水系滝波川の滝波川第一発電所(福井県勝山市)の発電所出力を、それぞれ3万3600kW(900kW増)、1万2600KW(100kW増)へと増強している。
関連記事
- 水力を年間1億kWh増やす北陸電力、古い発電所を改修して130万kWh追加
全国で電気料金が最も安い北陸電力が燃料費のかからない水力発電の比率を高めている。毎年1億kWhずつ増やす計画で、水力発電所の新設に加えて既設の発電所の改修・増強を推進中だ。富山県で1945年に運転を開始した古い発電所の設備を更新して、発電量を130万kWh拡大した。 - 目指せ水力「1億kWh」、北陸電力のチャレンジ
2020年度までに水力発電の出力量を1億kWh増やす計画を北陸電力が発表した。発電所の新設はもちろん、既存の発電所にも改良を施す。2014年3月末には早速2つの既存発電所の出力を高めた。 - 水力を生かす北陸電力、福井で発電所を70万kWh増強
北陸電力は2015年3月、五条方水力発電所の発電能力を300kW増強したと発表した。2020年度に向けて水力発電による発電電力量を年間1億kWh増強する同社の計画の一環だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.