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人工知能でゴミを分別するロボットシステム、日本展開を開始:スマートシティ
人手が必要だった廃棄物の分別を人工知能で解決する――。そんな取り組みが国内でも本格化する。フィンランドの廃棄物選別高性能システムを日本のサナースが代理販売する。
今回、機械製品の輸入販売を手掛けるサナース(横浜市)が代理店契約をしたのは、人工知能を活用した製品開発を進めるフィンランドのベンチャー企業ゼンロボティクス(ZEN ROBOTICS)だ。ゼンロボティクスは、人工知能を活用し廃棄物を自動選別するロボットシステム「ゼンロボティクスリサイクラー」を製造・販売している。
廃棄物は形状や材質が一定ではないことから従来は、大きさや重量などである程度分別した後は手作業で作業員が分別するケースが多かった。しかし、ゼンロボティクスリサイクラーは、複数のセンサーの活用や、得られたデータから有効な情報を抽出するデータマイニング、人工知能を駆使することで、これらの分別を自動で認識でき、24時間365日稼働できることが特徴となる(図2)。
ゼンロボティクスリサイクラーのデモ動画
同ロボットシステムを開発したゼンロボティック社は2007年に設立。人工知能の可能性を追求することを目的に、科学的な研究開発を行っている。現在は、人工知能で制御したロボットシステムを開発するなどの事業を推進。特に主要製品である廃棄物を選別する同ロボットシステムは「廃棄物処理業界に革命をもたらす製品として世界的な注目を浴びている」(サナース)という。
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