西部ガスが太陽光発電を強化、4.3MW増強し総量は33.4MWへ:太陽光
西部ガスグループが太陽光発電事業を拡大している。太陽光発電所の新設や増設を進め、これにより同社グループの太陽光発電規模の合計は、33.4メガワットとなるという。
西部ガスは、このほど西部ガス北九州工場跡地(北九州市若松区響町)の未利用地部分で建設を進めていた「エネ・シード北九州第2太陽光発電所」(2.4メガワット)の運用を開始した。また、「エネ・シードひびき太陽光発電所(北九州市若松区向洋町)」の太陽光発電設備を1.9メガワット(MW)増設し、現在の20.5MWから、22.4MWの発電規模に拡充する(図1)。
エネ・シード北九州第2太陽光発電所は、同社グループのエネ・シードネクストが、2015年8月下旬から約6億2000万円を投資し建設を進めていた。敷地面積は約2万8000平方メートル、シャープ製の太陽光パネル約9500枚を用いており年間発電量は250万キロワット時(kWh)/年(約700戸分の年間電力使用量に相当)。同社グループで7カ所目の運用となる。
エネ・シードひびき太陽光発電所は、同社グループのエネ・シードひびきが、建設・運用しているもの。今回、同発電所の西側未利用地に三菱電機製の太陽光パネル約7200枚など1.9MWの太陽光発電設備を約7億円投資し増設する。増設工事により敷地面積は約27万6000平方メートル(増設分は約2万平方メートル)に、年間発電量も、2300万キロワット時/年(増加分200万キロワット時/年、約6400戸分の年間電力使用量に相当)にそれぞれ拡大する(図3)。
西部ガスは、2012年4月2日付で、再生可能エネルギー事業を担うエネ・シードを設立し(西部ガス100%出資)、太陽光発電事業に参入した。これまで福岡県大牟田市、北九州市、長崎県長崎市で太陽光発電事業を行っており、発電した電力は新電力・九州電力に売電している。
同社グループの太陽光発電事業は、事業ごとに最適なスキームを検討し、他事業者と共同出資して事業会社を設立する共同事業形式や同社グループの単独事業形式での取り組みを行っている。現在、共同事業形式の事業会社としてエネ・シードNOK、エネ・シードひびきの2社を、また単独事業形式の事業会社としてエネ・シードネクストの1社を設けている。
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