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ポイントは「住宅用」と「総合力」、三菱電機の太陽光発電事業戦略太陽光(3/3 ページ)

三菱電機は太陽電池モジュールの新製品を発表するとともに、太陽光発電関連の事業戦略を説明した。固定価格買取制度による買取価格低下の傾向などから太陽光発電システム市場は厳しい状況にあるが、ZEHや改正省エネ基準などにより、ニーズが増す住宅用を強化する他、他の家電製品など三菱電機としての総合力を発揮する方針だ。

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「ためる」ではNECと定置型蓄電池で提携

 「ENEDIA」の「ためる」の強化としては、蓄電ソリューションの拡充を実現する。新たにEV用パワーコンディショナー「SMART V2H」の一般販売を開始する他、NECとの提携による定置型電池の販売を推進する。

 「SMART V2H」は従来、系統接続機器として認証を得るために車両の特定が必要となっており手続きの問題で従来は「モニター販売」としてきた。しかし3月に発売する新製品では、ソフトウェア制御により車両との認証操作を排除することを可能とし、これにより車両特定が不要となり、一般販売が可能となったという。ENEDIAの蓄電ソリューションとして三菱電機では、以前からEVを家庭の蓄電池とすることを提案してきたが、新製品により従来以上に提案しやすい環境を実現できたとする。

 さらに、EV以外の蓄電ソリューションとして、従来は個別の対応となっていた定置型蓄電池だが、NEC製の蓄電池を同社ソリューションの1つとして採用。太陽電池提案用のカタログにも盛り込むなど、積極的な提案を進めていく。

「かしこく使う」ではHEMSの提案を強化

 「かしこく使う」ではHEMSの提案を引き続き強化。節電、省エネに加え、PVで作った電気や蓄電池に蓄えた電気、EVの電気までも総合的にマネジメントできる点や、モバイル対応、機器制御などに使用できる魅力を訴求する(関連記事)。

 三菱電機では、新製品を含む太陽電池モジュールでの差別化とともに、これらの総合ソリューションでの提案を強化。太陽電池モジュールの出荷は「2014年度が500MWだったが、2015年度は400MWとなる見込み。2016年度はさらに下がるだろう」(三菱電機 電材住設PV事業部 電材住設PV計画部長 杉本年秀氏)とするように、単体ビジネスは厳しさが予測される。住宅向けを中心に伸ばし落ち込みをできる限りカバーする一方で、これらのソリューション提案を強化し、付加価値を高めていく方針だ。

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