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下水汚泥がドル箱に、大阪市の処理場でバイオガス発電しFITで販売:自然エネルギー(2/2 ページ)
大阪市が、OGCTS、月島機械、月島テクノメンテサービスの3社に委託して進めてきた、下水処理場の汚泥を活用して行うバイオガス発電事業が2016年8月1日に始動する。
第1号となる大野下水処理場
今回は、その第1号として「大阪市大野下水処理場」内でのバイオガス発電事業を2016年8月1日から運営開始する。大阪市大野下水処理場消化ガス発電事業の発電能力は、750kW、想定年間発電量は約5500千kWh(一般家庭約1500世帯相当)となる(図3)。
今後運営する3社では、OGCTSが発電事業の運営、TSKが発電設備の設計・建設、TTMSが発電設備および付帯設備の保守・修繕という役割分担で20年間の同事業への取り組みをさらに進めていくとしている。
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