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ノルウェーが電気自動車で快挙、シェア4割へ電気自動車(3/3 ページ)

ノルウェーで電気自動車の記録が生まれた。2017年1月、新車販売台数におけるディーゼル車とガソリン車の合計シェアが5割を切った。ノルウェーは今後も電気自動車の比率を高め、2025年にはゼロエミッション車100%を目指す。

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世界一の普及率を誇る

 ノルウェーは電気自動車の普及において、国際的にどのような位置にあるのだろうか。

 IEAが2016年5月に公開した「Global EV Outlook 2016」によれば、2015年時点でPHEVとEVを合わせた保有台数のトップは米国、次いで中国だ。ノルウェーは日本、オランダに次いで世界第5位。


図4 電気自動車の保有台数の変化 プラグインハイブリッド車(PHEV、オレンジ色の折れ線)と電気自動車(EV、紫色の折れ線)の台数変化も示した 単位は1000台 出典:IEA

 ところが国内市場におけるPHEVとEVのシェアを見ると、ノルウェーは2位のオランダを2倍以上引き離していることが分かる。


図4 電気自動車の販売台数(左軸)と市場シェア(右軸)の変化 販売台数では中国の伸びが著しい。オレンジ色の丸で示した市場シェア(オレンジの丸)ではノルウェーが群を抜く 出典:IEA

 ノルウェーでは政策支援が極めて有効に働いた。その結果、他国と比較してEVのシェアが急速に伸びたことが分かる(図5)。


図5 10カ国におけるEVのシェアの変化 2011年から2015年までの推移を示した。縦軸はEVの市場シェア、横軸は走行時に電力を用いる全ての自動車の割合。ノルウェーのグラフ(紫色)からはPHEVの伸びを読み取ることができる 出典:IEA

十分な性能を備えたEVを政策誘導できる

 EVは本来、暖房用電力をあまり必要とせず、充電インフラを整えやすい都市部で最高の性能を発揮する。

 ノルウェーは緯度のわりに温暖なものの、北海道より寒冷な土地も多い。国土は起伏に富んでおり、人口は希薄だ。それでもEVは普及した。

 ノルウェーから学べることは少なくとも2つある。EVは既にガソリン車に匹敵する性能を発揮できることが1つ。もう1つは化石燃料削減を狙うなら、EVへの政策誘導が効果的だということだ。

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