ニュース
塩水を入れるとすぐに発電するマグネシウム電池、東京建物のビルに設置へ:蓄電・発電機器
東京建物は所有するビルの非常用備蓄品として、藤倉ゴム工業が製品化した非常用マグネシウム空気電池「Watt Satt(ワットサット)」の設置を開始した。塩水(塩は付属)を2リットル入れるだけで、すぐに発電が可能という。発電容量は280Wh(ワット時)である。
東日本大震災の経験を基に開発
東京建物は2017年5月、所有するビルの非常用備蓄品として、非常用マグネシウム空気電池「Watt Satt(ワットサット)」の設置を開始したと発表した。
Watt Sattは、藤倉ゴム工業が2016年9月に製品化した簡易発電機である。塩水(塩は付属)を2リットル入れるだけで、すぐに発電が可能。発電容量は280Wh(ワット時)である。本体にUSBポートを5口備えているため、最大5台同時に充電できるという。Watt Satt1基でスマートフォン30台をフル充電、30分の充電だと60台の充電が可能だ。
サイズは212×147×213mm、重量は塩水注入前で約2kgのため、非常時や停電時においても持ち運びして利用できる。10年間の長期保管が可能となっている。
関連記事
- お風呂の残り湯でも発電するマグネシウム電池、スマホ30台をフル充電
藤倉ゴム工業は「第7回 国際二次電池展」でマグネシウム空気電池「WattSatt」を展示した。水を用意するだけで発電可能で、スマートフォンを30台充電できるという。2016年夏に発売する予定だ。 - 電力が届かない場所にも自販機を、リチウムイオン電池で24時間稼働
JR東日本グループがリチウムイオン電池を内蔵した自販機を駅の構内に導入する。自販機と同じ高さのバッテリーユニットを接続して、電力を供給できない場所でも約24時間の稼働が可能だ。停電が発生しても飲料を販売できる。配線工事が不要なため導入コストを削減できるメリットもある。 - マグネシウム空気電池が家庭でも買える、水で発電し劣化も少ない
古河電池は「第7回 国際二次電池展」で2016年2月29日に発売したばかりの家庭向け非常用マグネシウム空気電池を出展。非常用電源として家庭への常備を訴えた。 - 災害時に役立つ太陽光と蓄電池装備の駐車場、さいたま市で開設
三井不動産リアルティは、環境配慮・非常時対応型駐車場の整備・拡大に向けてさいたま市と協定を締結し、レジリエンス対応型駐車場を開設した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.