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水上太陽光発電で自家消費、埼玉県の工場で:太陽光
太陽ホールディングスは埼玉県嵐山町にある子会社工場の隣接池に、水上太陽光発電所を開設。発電した電力は工場の運営に利用し、自家消費を行う計画だ。
太陽ホールディングスの子会社である太陽グリーンエナジー(埼玉県嵐山町)は、同じく子会社の太陽インキ製造(同)の埼玉工場に隣接するため池に、水上太陽光発電所を開設した。
太陽グリーンエナジーは、2015年10月21日に同町の嵐山花見台工業団地の調整池で水上太陽光発電を開始。今回開設した「嵐山大沼水上太陽光発電所」は2カ所目の発電施設となる。発電規模は約318kW(キロワット)、年間の想定発電量は約33万3000kWh(キロワット時)を見込む。初期投資費用は約8600万円。
施設は、隣接する太陽インキ製造埼玉工場に接続されており、発電された電力は全て同工場の運営に利用する。同工場で使用される総電力の約5%をまかなう見込みだという。一般に太陽光パネルは温度が上昇すると発電量が減少する性質があるが、屋根や地上に比べ水上設置の場合は太陽光パネルの温度上昇を抑えることができるため、発電効率の点で有利といえる。さらに、水面への日射をさえぎることによって、アオコの発生防止も期待できる。
同事業は、環境省が主導する2017年度の「再生可能エネルギー電気・熱自立的普及促進事業」の対象に採択されており、二酸化炭素排出抑制対策事業費の補助金を受ける予定だ。なお、2017年12月7日には同発電所の開所式を実施している。
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